愛犬と避難所生活になったら?苦労しそうなケースを被災経験から考察。

愛犬との避難所生活をイメージしたイラスト
愛犬との避難所生活を想定したマンガ

最近は地震が多いですね。また10年前までは考えられないような、大きな自然災害も増えて心配になってしまいます。

私は2011年の大震災時に仙台に居住しており、2週間小学校で避難所生活を送りました。

当時は犬を飼っていませんでしたが、もし愛犬がその場にいたら?と想像してみて、困難になるであろうシチュエーションをまとめました。

今回私が考えたケースとしては、避難所の「屋内外で飼い主が愛犬と一緒にいれる場合(部屋はペット連れ専用でしょうけれど)」です。

(完全に、ペットと飼い主で部屋を離されてしまった場合に関しては、経験がありませんので、今回の内容には当てはまりません。)

目次

本震直後から避難所に落ち着くまで(経験談、犬なし)

“愛犬と共に避難所生活”といっても、被災時にいた地域、被害状況、施設環境によって全く異なるシチュエーションになります。

ペットは基本的に「同行避難」が推奨されていますが、各避難所によって、ペットへの対応は様々です。

ペットの居場所としては、①屋外②屋内のペット同行専用部屋で飼い主と一緒飼い主とは離れ離れの部屋③ペット不可、と自治体によって違います。自治体で用意されたケージに入れておかないといけないケースもあります。

今改めて強く思うことは、2011年当時は、災害や避難所関連の各自治体や政府のマニュアルなどが、今ほど行き渡っていなかったのだろうな、ということです。

私のいた避難所でも、リーダーシップをとっていたのは一般の方でした。避難所でのルール決めなども、みんなで相談しつつ、手探りで行っていたイメージがあります。(もちろん違う場所もたくさんあったでしょうけれど)

ですから、当時愛犬が一緒であれば、ある程度自由に(もちろん他の方の迷惑にならない範囲で)できたのかなあ、なんて思ってしまいます。

大震災以降は、ガラッと変わり、体制が整っているでしょうから、自治体の方の指導に従って愛犬を移動させることになるのでしょう。

繰り返しますが、今回は私が経験した当時の状態(=私の避難所では自治体の方の介入がほぼなかった)を踏まえての考察です。

まず先に、「震災直後から避難所に落ち着くまで」の経過をまず先にお伝えしようと思います。(当時は、犬も家族もいず一人でした。)

ひろ

まさかこんなことが実際に起きるなんて…

避難所へ行くまで

私は当時、仙台駅から徒歩20分程度の割と都会に住んでいました。その範囲の揺れは大きかったものの、津波が来たり目立って大きい建物が倒壊したりというところまではいかなかったです。

しかし、マンションの9階に一人暮らしだったため、余震が続く中、とてもマンションに帰ろうという気にはなれませんでした。

フラフラとあてもなく歩いていたところ、マンションから歩いて10分ほどの小学校のグランドに人が集まってきているのを見て、そこに立ち寄ったのがきっかけです。

夕方になって段々と陽が落ちていくにつれ、とりあえず今夜は避難所で過ごそうと決めました。水道・ガス・電気全て止まっていたため、電気以外のインフラが正常に働くまでの約2週間は避難所にいました。

避難所に落ち着くまで

避難所生活といっても、地震直後はすぐに環境が整ったところに入れるとは限りません。私の体験からお話します。

地震発生時は仙台駅裏のビル街で働いていました。本震がおさまったところで、職場近くの学校に職員全員で避難し、数十分後に解散。

駅から自分のマンション方面に向かっている途中にちらちらと雪が降りだしました。駅のファッションビルや、アーケードのドラッグストアなどから、ご厚意のホッカイロや雑貨が入ったカゴが置かれていたことに、横目で感動したのを印象深く覚えています。

3月に雪が降るなんて、仙台では珍しいのですが、どんどん気温も下がってきました。前日はジャケット程度でOKの暖かさだったのに…。

避難所に立ち寄ったのは、人恋しかったのもありますが、体育館に置く用の大きなストーブが炊かれていたからです。

二時間ばかりもいたでしょうか。日が落ちていくにしたがって、グランドにずっといては風邪をひくので、体育館に入ろうということになりました。この時点で、グランドに集まっていた人々の半分以上はどこかへお帰りになりました。

体育館に入るとき、学校関係者の方はいらっしゃらなかったと思うのですが、鍵の関係などもありますので、もしかしたら私が気づかなったのかもしれません。

しかし、この短い時間で、リーダーシップを取れる方っていらっしゃるものです。その方に従うままにストーブや備品などを設置し、避難所生活が始まりました。

当日は広い体育館がガラガラだったので、多くても2~30人しかいなかったように思います。次の日からは数倍に増えて、ひしめき合うというほどではなかったものの、数十センチお隣に人がいる、といった状況になりました。

ご家族で避難している方は別として、私のような一人きりの状況の方同士で、何となく5人くらいずつのグループができ、グループ内で協力しケアをし合っていました。私も、性別や年齢関係なしに初回から一緒だった方々5人くらいとずっと一緒でした。

ひろ

避難所では本当に色々なことがあり、人間の怖さと
温かさを痛感しました

避難所に愛犬がいると想定すると、困難が予想されるケース

2週間の避難所生活を振り返ってみて、愛犬も一緒にいた場合に想定できる困難ケースを挙げます。

  1. 飼い主がトイレに行きたい時に犬をどうするか(飼い主一人きりの場合)
  2. 寒い/暑い環境では犬の体力低下が心配
  3. 人がひしめき合う場所では、ケージに入ってない犬(大型犬など)は難しい
  4. 犬の排泄問題がクリアできるか
  5. 犬が飲む水を確保できない
  6. 飼い主のメンタル異常により、犬のケアが難しくなる
  7. 異常な環境による犬のメンタル低下が心配

それぞれの状況を掘り下げてみます。

飼い主がトイレに行きたい時に犬をどうするか(飼い主一人きりの場合)

まず、「避難所のどこに愛犬がいる(ことを許される)のか」によって、全く状況が異なります。屋内に入れない場合は、外につないでおくしかないですよね。こんな時、飼い主がトイレに行きたくなったらどうするか。

震災で分離不安ぎみになっている愛犬が、ちょっとでも飼い主と離れることを我慢できるのか。かなり怪しいところですが、暴れても騒いでも、外で待ってもらうしかないわけです。

(可能であれば)一緒に行けるギリギリ近くまで連れて行って、つなげるところがあれば、リード用ストラップでつないでおきます。(※リードストラップは必ず用意のこと!「愛犬の防災グッズ14選」の記事参照:最終章の後にリンク)

愛犬のつなぎ方1

しかしこれが、パニックになった大型犬であれば、ストラップや首輪ではちょっと心もとない。おすすめは、首輪を頑丈なチョークチェーンに変えることです。これはとても頑丈です。

難を言えば、昔よく使われた散歩のしつけ用のもので、愛犬が引っ張ると、首がしまる形状になっています。これは賛否両論あるものですが、つないでおく分には犬が自分の首を過剰に痛めつけることはまず考えられないので、「頑丈で外れない」という点で私は一番安心できます。

そしてリードで確実につなぎます。リードの長さが足りなければ、カラビナチェーンを足します。

愛犬のつなぎ方2-2

※つなぐ土台が太くて、ストラップや、リードの手持ち輪部分に通らないなどの場合でも、カラビナチェーンが重宝します。(※カラビナ・チェーンに関しても、「愛犬の防災グッズ14選」の記事で詳しく述べています)

この状態で、短時間我慢してもらうしかありません。なるべく並んで待つ時間が長くないよう、すいていそうな時にちょこちょこ行っておくなどして、犬にも慣れてもらうしかありません。

(可能であれば、子犬時代のトレーニングを思い出して再現です。短時間の飼い主不在に慣れさせる

すなわち、避難所内でつないでおけるところを探し、一瞬飼い主がいなくなる→戻ってきてごほうびおやつ→今度は2~3分→おやつ→今度は5分→おやつ 方式です。

これができると、あらゆる場面で役に立つと思われます。ただ吠えるわんちゃんは迷惑になりますし、実際相当余裕がないと非現実ですね。)

であれば、愛犬と一緒に、外でしないといけない状況になります。私の経験でも、震災当日、グランドでストーブにあたっているとき、まだ学校内は開いていなかったので、みんなグランドの木陰でしていました。

しかし初日だけです。体育館が開いてからは、男性はわかりませんが、女性はさすがに外に行く人はいなかったです。

ただ、前述したように、当時は自治体の方などの指示がなかったものですから…避難所によってはこんなサバイバルが許されるかはわかりません。

ちょっと脱線してしまいますが、被災直後から3時間後には、「○イ○被害が起っている!女性は必ず数人で排泄しに行って!」とか、「盗○被害が始まっている!家にも入られるぞ!」だとか、恐らくデマなんでしょうけども、そんな騒動が始まりだしました。

たった3時間程度ですよ。どっちにしろ、人間とは本当に恐ろしいものだと震えました。

そんな状況ですから、愛犬がいてくれたらメンタル面では多いに救われるのかもしれません。まさにセラピードッグですね。

寒い/暑い環境では犬の体力低下が心配

2011年の震災当日は外に雪がちらつく「寒さ」でした。短毛種、小型犬、幼犬、老犬では体力を消耗してしまうでしょう。

尚且つ避難所でペット屋内不可だった場合。こちら側としては、愛するペットの命に関わることですから、何とか廊下の隅でも屋内に入れてもらえないか、一応お願いしてみたとして…何と言っても人命優先の非常時。どこまで許可がもらえるのかはわかりません。

そういった子用にカイロや服、毛布(毛布はかさばる&濡れれば使えないので、速乾性のある小さいものかアルミ毛布を)などの保温具を用意しておくのは必須として、飼い主が身に持っている全てのものを差し出すしかないわけですが、飼い主の体調が崩れては元も子もないですよね。

自治体の方に段ボール・新聞紙などの用意があれば頂けないものか、聞いてみたいところです。簡易的なハウスを作れれば、少し安心です。

真夏はどうでしょう。避難所の床は大抵ひんやりしていそうです。屋内に入れない場合も、大抵陰になるところがあるとは思います。

しかしエアコンに慣れ切った愛犬にはかなり厳しい環境になるでしょう。長毛種の場合は、思い切って毛をざっくりカットするのも有効だと思います。ハサミも眉毛バサミなどでも十分対応できますので、必ず用意を。

子供さんやお年寄りや体調不良の方がいらっしゃる中、避難所で一番涼しい場所を確保することは難しいでしょうから、屋外環境をチェックして、いい感じの木陰などがあればすぐ移動し、なるべく動かさず、体力の消耗を極力防ぎましょう。水問題も心配になってきますからね。

人がひしめき合う場所では、ケージに入っていない犬(大型犬など)は難しい

人混みが苦手な飼い主と愛犬

ケージやクレートがなく、屋内外で愛犬と一緒のケースです。(おそらくペットと同伴専用の部屋)

震災当日は避難所内の人数もガラガラといっていいほどでしたが、次の日からは数倍に増えました。もし、近くに他のわんちゃんや飼い主さんがいた場合、他の子とのトラブルも怖いですし、身体をブルっとやられて飛散する抜け毛や臭いで迷惑をかけることも恐ろしいです。

ケージやクレートがない場合は、愛犬をリード+リードストラップ他でつないでおける頑丈なもの(木、柱、手すりやバスケットゴールなど。許可があれば)が近くにあれば、そこに常時つないでおくのがベストでしょう。

ケージがある飼い主さんが、先につないでおくのにいい場所にいらっしゃった場合、場所を代わってもらえるかお願いしてみた方がいいでしょう。何しろお互いの愛犬のためですから。

一応、周りの方に、犬の名前や性格と、各種ワクチンや虫関係の予防薬接種済みの報告はしておきたいです。

ちなみに、屋内でも屋外でも、ケージやクレートがない場合はかわいそうですが、常につなぎっぱなしの方がいいです。というのは、避難所内は犬にとって、一種異様な雰囲気であり(人々が恐怖・悲しみに包まれ、普段と違った行動をする)いつ何が犬を刺激するかわからないからです。

また余震にびっくりして飛び出してしまうことが考えられます。飛び出した拍子に、他人に怪我などをさせたら更に事です。

自分ではリードをしっかりにぎっているつもりでも、絶対にアテにはできません。手にリードを縛りつけたとしても、大型犬の場合は急に引っ張られた衝撃で脱臼する危険性大です。特に飼い主が無防備になる夜は、確実につないでおきたいものです。

万が一つなぐものがない場合は、ロープなりで自分の胴と愛犬を密接な距離でつないでおくと、愛犬が動くのを早く察知し、引っ張られた衝撃も軽くすむでしょう。

(しかしながら、ロープは使い慣れていないと、とっさに動かねばならない時はかえって危険ということがあります。)

つなぎっぱなし時間が多いなら、屋外に連れ出す時間と回数も多くなるのは言わずもがな。もちろん飼い主さんと環境に余裕があればですが。

少し補足です。屋外でつないでおく場所がない場合、「係留用の杭(スパイラルステッキ)」という商品があります。

波型をした頑丈なステンレスのステッキで、先端がとがり、反対の先端は輪になっていて、犬の首輪につなげたチェーンやロープの金具を止められるようになっています。

係留ステッキの使い方

これを土中にねじり回しながら埋めて、簡易的なつなぎ場所をつくることができます。デメリットもあります。まず、防災グッズとしては、却下される重さ。土中の状態によっては固くて入りづらい。

大型犬であれば本気を出されると抜けるといった点です。小型犬であれば、固い土にしっかりと埋まれば、まず大丈夫と思います。しかし、つなぐ時間が長時間であれば、「飼い主が目に届く範囲」が基本です。

「飼い主と一緒に屋外(車中泊、テント泊)」のケース、「誰かみててくれる場合の、飼い主短時間不在時」などでは、あれば重宝するかもしれません。車載には必須のグッズです。

【※余談ですが、大事なことです。大勢ひしめき合っている中、色んな種類の人間がいます。正常下においてはごく一般人なのかもしれませんが、緊急時に精神不安定になって、異常行動を他人におよぼす輩が必ずいます。

他人の無防備な状態に付け込んで、○罪まがいのことをしてくる人間、「よくこの状況でそんな余裕あるよな」と呆れると同時に怒り心頭です。

こちら側は「災害時は助け合わないと」と思っただけのつもりが、変に勘違いしてくる場合もありますから迷惑甚だしいです。

気を付けてください!愛犬を一緒のところを見せびらかして、ちょっと要注意視させたいですね。

また、一人で避難生活を送るはめになった方は、なるべく交流を広げて、一人きりにならないようにしましょう。

サン

他のワンちゃんもいたらどうしよ(←犬嫌い)

ひろ

君の場合、100%屋外だよね…私はどうなる

犬の排泄問題をクリアできるか

これは早い段階でクリアしておきたいですね。例えば避難所が学校などの場合、グランドの一部をお借りできればそれに越したことはないですよね。

さすがに避難所内でトイレシート排泄は迷惑だと思いますので、この辺は理解してもらえるのではないでしょうか。でも、ペット同伴専用部屋の場合は屋内でさせなければいけないのか?その辺りはわかりません。

その場合は、「もちろん決まった箇所でさせる」ことはエチケットとして大前提となるでしょう。その辺りは自治体の方に従って、となるのでしょうけれど、それがなければ、他に犬を連れてらっしゃる方がいれば相談をして「犬の排泄場所」と看板なりを立てるといいですね。

もし、まだ子犬であったり、トイレのしつけが完璧でない子の場合は、屋内(屋内OKの場合)で粗相も考えられますよね。

必ず掃除グッズと消臭スプレー(芳香がキツいものは迷惑になりますので、無臭タイプか、アルコール性のものがおすすめ)を常備しておき、避難所内の位置もはじっこに陣取れれば、トラブルが少なくなります。

ひろ

「トイレコマンド」は本当に重要だと感じます

犬が飲む水を確保できない

泥水を飲もうとする愛犬と止める飼い主

災害時が真夏であった場合、これが一番難しいと思われます。暑さが苦手な長毛犬などは、本当に命取りになります。

防災バックに用意していたとしても、イザとなれば持ってこれなかったという場合もありますよね。災害が大きく水道が止まってしまったなら、最悪の事態です。

私の経験では、救援物資がきたのは翌日(か翌々日?)の午後でした。これでもかなり早いと感じました。

いつ来るかわからない救援物資を待っていてもしょうがないので、可能な限り涼しいところに避難し、エネルギーの消費を避け、暑そうにしていたら毛をすいたり、大幅にカットしてしまうくらいの思い切りが必要です。

最悪、犬がまだおしっこをできる余裕がある初期段階で、水皿など尿をためておくしかないかもしれません。飼い主の尿の方が確実に、大量にGETできますね。

また奇跡的に雨がふるかもしれません!その際は迷わず犬と容器を持って、GOです。(なんだかどんどんサバイバルになってきました!一応真面目に考えているのです。不快な方はごめんなさい)

(ここまでいくと、冗談でなく、自然のもので汚水を濾過する方法を覚えておくべきですよね。)

ひろ

雨水を浄化できる携帯濾過器もありますね

結構勇気が伴う決断ですし、果たして犬が飲むのか?という疑問もありますが、人間でいえば「飲尿健康法」もありますし、ウンチを食べてしまうわんちゃんもいるくらいですから、飲む可能性の方が大きいのでは?と思います。

愛犬の命がかかっていると思えば、とにかく何でもしておく勇気が必要です。(と、偉そうなことを言いつつ、私も実際その決断が遅くなりそうですが…)

考えられるのは、それらを飲んで、お腹を壊す可能性。飲ませたら、屋内の方に迷惑とならないよう、頻繁にトイレに連れていって様子をみた方がいいかもしれません。

また、自分が席を外している時にいつ救援物資が来るかもわかりません。私も何度かそういうことがあり、周囲の方が私のために受け取っておいてくださいました。

救援物資が来たら、すぐに犬もいることを伝えなければなりません。(犬のサイズや必要量も)頼める方がいれば、「自分がいない時は伝えて欲しい」と必ずお願いしておきましょう

また、給水車が来た際や、避難所で水道が通った時用に、折り畳み式水タンクも欲しい所です。

飼い主のメンタル異常により、犬のケアが難しくなる

上記色々なことを言ってきましたが、果たしてこんなにうまくいくか?と自分でも疑問はあります(肩透かしでごめんなさい)私は地震直後はショックと恐怖で思考停止状態半分、どこか冷静半分でした。

それが翌日、翌々日と経つうちに、他の方の話を聞いたり、被害状況などの情報も提示され出したりと、段々現実がわかってきて、メンタルも悪化していきました。

また、毎日何度も来る余震の恐怖はすさまじく、特に夜間の余震は、叫んだり泣き出したり外に飛び出ていく方も沢山いて、阿鼻叫喚の雰囲気に包まれます。

このような飼い主弱体化の中、果たして犬のケアができるのか?そして飼い主が怪我をしたり、体調を崩して寝込むことも考えられますよね。そんな中、他人に迷惑がかからないようルールと秩序を守りながら、避難所生活を愛犬に適応させるなんて。

しかしながら。実際行動してみないと何とも言えないのですが、「母(父も)は強し」といいます。自分より強い存在がいれば、多分100%幼子になってしまうでしょうが、立場が逆であれば、「母」になれるかな?なるしかない!と信じるのみです、今現在は。

逆に犬のケアに一生懸命になれば、そちらに意識が集中して多分良いのです。恐怖も愛犬が軽減してくれる…でしょう。かなり無理やりですが、この疑問に関しては大分苦しいので、希望的観測でまとめることをご容赦ください。

ひろ

本当に一人が怖かった…

サン

ぼくの出番!

異常な環境による犬のメンタル低下が心配

愛犬のメンタル低下が心配な飼い主

飼い主だけでなく、愛犬にも同じことがいえます。そして、特にデリケートな子は心配ですよね。今パッと考えてみただけでも…。

ストレス要因1|知らない場所での生活。

ストレス要因2|大勢の人に囲まれる。

ストレス要因3|余震の恐怖。

ストレス要因4|飼い主の状態が不安定。

ストレス要因5|暑い/寒い。

ストレス要因6|食べ物/水が不足

ストレス要因7|排泄場所の変化。

ストレス要因8|運動不足になる。

これだけのマイナス要素があって、全く変わらずぴんしゃんしているわんちゃんがいれば、まあ、何も言うことはない。奇跡的に第一日目は、「新たな散歩コースかな?」と思ってくれることもないとは限りませんが、数日経つにつれ、段々とストレスが溜まっていくことでしょう。

犬が表情豊かといっても、やはり人間に比べれば無表情ですし、しゃべりませんし、「あれ、結構大丈夫でないか?」なんて思っていると、その内ガクッとくるかもしれません。

話しかけ、寄り添い、常に心身の状況を観察したいですね。余震が来ても、飼い主の恐怖を犬に伝えさせない努力もできればいいですよね。うちの犬は雷がだめで、地震は今のところOKなのですが、これで地震恐怖症も加わったらかなりやっかいです。

…いや~、と言って、正直私も全っっく自信ありませんので…逆に犬にすがりつくでしょう。ですが、一応努力する心づもりです。今のところ。

とにかく、元気がないのも心配ですが、一番怖いのがパニックになった愛犬が飛び出すこと。しっかりとリードでつないでおくなり、飼い主さんとつないでおくなり、クレートに入ってもらうなりの対策で後悔しないようにしておきたいですね。

緊急時ですから、全てにベストは絶対に無理です。それでも、まだ災害が起きていない今にこそ色々想定しておくことで、10に一つは実践できるかもしれません。「シチュエーションを深掘って色々想定してみること」、「防災グッズを確実に用意しておくこと」が、愛犬を守るために今できる確実なことです。

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サン飼い主穏やか吹き出し避難所経験から、私の思うベストな愛犬用防災グッズをまとめました。↓

まとめ

今回は、私の実体験を踏まえて、「愛犬との避難所生活」について考えました。細かいとこを考え出せば本当にキリがないです。

避難所の生活なんて、一人でも大変なのに、ましてや小さい子どもさんや、年配の方もいらっしゃるとなれば…。更に愛犬も一緒となれば、その苦労は計り知れません。

しかし。いくらペット生活慣れしているといっても、運動神経は人間より抜群にいいし、鼻も耳も同様。

他にもたくさんの生存本能も備えていることでしょう、意外と愛犬の方が頼りになる場面もあったりして(映画の見過ぎかな)?

何なり、精神的に癒してくれる存在になるのは間違いないと思われます。私も当時、愛犬がそばにいてくれたら、どんなに助けられたことか。…と、プラスに盛って考えたりして♪(多少明るく考えるしかない!)

絶対起って欲しくない震災、でもいつかは経験するであろうその日のために、ぜひ愛犬防災デーを設けて、トレーニングや避難経路、防災グッズの見直しを定期的に行っていきたいですね!

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愛犬の防災訓練として、日々意識しておきたい事柄を別記事にまとめました。こちらも参考にして下さると嬉しいです。↓

最後に…今回の記事は、「愛犬と避難所生活」についてでしたが、記事のベースは私が10年以上前に体験した避難所の実態に基づいたものです。(自治体の方の指示に従って…という感じではなく、個人同士で助け合ってルール決めしていた)

現在では、災害時にリーダーシップをとるのが一般の被災者、というケースはさすがに少ないかと思います。避難所のペットに対するルールも新しく決められ、それに従うことになると思われます。

10年前は多分そんなマニュアルはなかったか、あっても機能していなかったのでしょう。

実際の避難所生活がどのようなものになるかは、本当にそれぞれだと思いますので、多少読みづらい文章になってしまった(しかも長文)ことをお詫びいたします。

ひろ・サン

今週は愛犬と一緒に防災訓練!

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