犬の分離不安は治るのか? 今ではかなり軽減した愛犬がたどった経過

分離不安の愛犬がトイレまでついてくるイラスト
愛犬分離不安マンガ

粗相、無駄吠え、破壊行動などの問題行動。子犬のうちだけだと見守っていたけれど、時間が経っても改善される気配がない。

“うちの犬がおかしいのかな”、“しつけが悪かったのかも”なんて、不安になりますよね。

でも、それが単なる子犬期のいたずらではなく「分離不安」の可能性もあります。

分離不安は治るのか?うちの愛犬サン君(ゴールデン♂6歳)の結論を先にまとめますと、「完全には治っていないが、2歳以降から大分軽減されてくる」といえます。

今回は、恐らく中程度以上の分離不安であるサンの経過をふまえて、分離不安について考察してみます。

目次

分離不安とは

分離不安とは「親(=飼い主)が不在になると、不安な気持ちが高まってしまうこと、それに伴って問題行動を起こす」ことをいう心理学用語です。犬だけでなく、人間の子供にもあります。

自分のことを考えてみますと…さすがに1・2歳の記憶はありませんが、保育園に入りたての時などは、親から離れる時によく泣いていた覚えがあります。

そう考えてみれば、まだ社会経験が少なく親離れしていない時期は、全くない方がかえって不自然ともいえますよね。

病気というよりも、成長過程の一部なのですね。しかし、なかなか自立心が芽生えずに長引いたり、問題行動の度合いが大きい場合は、ちょっと問題になってきます。

分離不安による問題行動

帰宅後、愛犬のいたずらに驚く飼い主

症状を以下にまとめます。

サン恐怖

心身の痛み

・部屋を荒らす物の破壊行動(一見、単な 

 るいたずらにも見える)

・粗相/うれション(飼い主帰宅時に嬉しさ 

 で興奮して漏らす)

・無駄吠え/遠吠え

・食欲不振

・夜泣き/不眠症

・嘔吐/下痢

・自傷行為

・震える     など

分離不安になる原因

サン涙

子犬期(飼い主と出会う前)にトラウマ

 経

・留守番が長すぎる

・社会経験が少ない

・飼い主不在時に恐怖体験をした

・飼い主との信頼関係がまだ希薄

・飼い主の愛情不足(と犬が感じている)

・甘やかしすぎ

・大きなライフスタイルの変化(引っ越し/

 新しい家族が増えたなど)

・ストレスを発散できていない(散歩が足り

 ない/ご飯が少ないなど)

病気/老化(精神的に弱くなる)

分離不安は改善するのか

分離不安でくっついてくる愛犬

人間もそうですが、野生動物などは、親から自立しなければ生きてはいけません。通常は成長していく過程で、様々な社会経験をするので、自然と自立心が育っていきますね。

しかし、ペットとしての犬は、基本のライフスタイル自体があまり変わらず、逆に飼い主に依存しなくては生きていけません。

自立心を養える経験に乏しいので、分離不安を完全に治すのは難しいとも言えます。

とはいえ、犬も精神的に大人になるので、1歳を越えてくると、目に見えない程度に少しずつ安定してきて、2歳を超えると改善が明確にみられていくことが多いです。

ひろ

でも盛り当時は、改善していることに気付きづらいものです

ただ、子犬期にどれくらいのトラウマがあったか、また現在のライフスタイルによって、本当に様々です。うちのサンでいえば、2歳くらいから目に見えて問題行動は落ち着いてきました。

その後は、問題行動は毎日ではなく、何かあったときにスポットで出てきて、一日~一週間程度続くというパターンです。

3歳くらいからいよいよ安定してきたかと思ったのですが、それまでにはなかった「雷恐怖症」や「初夏の暑さ恐怖症(暑さが苦手 ※下記参照)」が加わり、4歳くらいまでは、ちょこちょこ問題行動を起こしていました。(部屋を荒らす、粗相がほぼ)。

それでも5~6歳には、ほぼ完全といって良いくらい、安定してきたな、という印象です。

経過の詳細は3章で述べます。

※ 【暑さ恐怖症(私の造語です)】…ゴールデンは暑さが苦手です。これは、私のミスで発症させてしまいました。「今日は結構寒いから、エアコンをつけるかつけないか」で、つけない選択をしたことがあったのです。

その日、私が外出してから予想外に部屋の温度が上がってしまって、サンに辛い思いをさせてしまいました。

恐らくそのトラウマが影響したものと思われますが、それ以降、毎年夏が近づき温度が上がってくると、恐怖心から問題行動を起こすようになってしまったのです。

完全に暑くなり、エアコンがガンガンついている状態になれば安定します。

サン

あ~エアコン快適ぃ

ひろ

私なんか毛布とネックウォー
マーですよ

私が行った対策と結果

大事なものを犬のいたずらから守る飼い主

サンの具体的な問題行動には以下がありました。後ろの【%】は一番症状が強かった時期の一日にやらかす割合です。

パニックになる飼い主の吹き出し

・トイレ粗相(床にではなく、トイレから大量にはみ出し。落ち着いて構えてできないのではみ出す)【100%】

・飼い主外出前のパニック(息が荒くなり、動き回る)【98%】

・侵入禁止のキッチンへの出入り(ゲートを設置しているが開けて侵入)【90%】

・遠吠え(低い唸り声で何回か。トータル5分くらい続く)【85%】

・ベッド、寝具、電気製品などを荒らす【85%】

・飼い主外出前に一緒に部屋から出ようとする/安全地帯のクレートに入り込む【80%】

・飼い主外出前のふるえ【80%】

・飲み水の皿にあたる(床が水浸し)【30%】

・飼い主帰宅後のうれション【10%】

これに対して、私が行った対策と効果は下記です。

行った対策効果
①飼い主不在シュミレーションのトレーニング(わざと短時間一人にする→長時間に伸ばしていく)〇 長期的にみればやる価値あり。
②飼い主外出時の儀式(化粧、歯磨きなど)に慣れさせる(あえて外出時以外にもやってみる)× 効果なし。
③外出前にあいさつせず、何もなかったように出ていく× すんなり退出できるという点ではいい。が、退出後に速攻やらかす。
④帰宅後、過剰にかまわない? 不明。何かそれも寂しいのであまり行っていない。
⑤ご飯を食べている最中など、気づかれないように外出× 効果なし。気づかれる。
⑥飼い主のニオイのついたものを置いておく? あった方がいいだろうが、効果は不明。
⑦ぬいぐるみをたくさん置く(ぬいぐるみ大好き、というより依存)? あった方がいいだろうが、効果は不明。
⑧コング(おやつを入れて長時間遊べるおもちゃ)を与える× 効果なし。(普段は大喜びなのに、食べない)大好きなボーンも同様。
⑨リラックス音楽/TVなどを流しておく× 全く効果なし。
⑩あえて、破壊対象になるものを置く(破壊されたくないものを防ぐ意味)〇 被害を少なくするという意味で、ある程度効果あり、とみている。
⑪破壊行動/遠吠えをはじめたら部屋の外からデカい物音をさせる△ その時はおさまる。が、大体において数分後またやらかす。
⑫破壊行動/遠吠えをはじめたら部屋の外からビシッと怒る△⁺ その時にはおさまるし、その後も上記の「デカい物音」よりは効果あり。
⑬散歩にたくさん行って、ストレスを軽減× 効果なし。
⑭飼い主外出前に、散歩へ行って疲れさせる△⁺ 結局やらかしているが、程度は軽減する感じも。
⑮雨のような愛情を降り注ぐ(甘やかしはナシ)〇 すぐに著効するものではないが、最重要と感じる。
⑯絶対に叱らない〇 悪化する。でも飼い主の忍耐にも限界が…。
ひろ

あくまで私とサンの場合です

多少なりとも効果があったと感じる項目を、詳しくご説明します。

愛犬の分離不安を改善するためにトレーニングする飼い主

①飼い主不在シュミレーションのトレーニング

これは、是非やるべきです。もちろん、すぐに結果がでるものではありませんが、さみしがり屋の愛犬に「自立心」を養わせるためには、とにかく成長に従って「一人に慣れさせる」ことが一番です。

〇数秒だけ犬部屋の扉を閉めて、飼い主退散→ 数十秒に延ばす(ヤバそうな場合は声がけをしながら)→ 1分→ 数分 という具合です。

〇トイレや風呂の扉を開けながら飼い主の用を足す→ 扉を閉めて声掛けしながら用を足す→ 扉を閉めて、声がけもなし

(トイレや風呂場の内部構造(=行き止まりなので、飼い主が他に行きようがない)を犬が理解していると安心するようです。)

〇愛犬ご飯中に扉を開けて、飼い主出たり入ったり→ いない時間を伸ばし、食べ終わったころ合いに戻る→ 更に時間を延ばしていく

(やりすぎ注意。「ご飯=飼い主いなくなる=食べたくない(食べれない)」と思ってしまうかも。実際に、私が帰ってくるまで食べないということがありました。)

〇散歩や自宅でも、熱中できる一人遊びを探す。→ 飼い主と愛犬バラバラ個人の時間の中で、少しだけ飼い主退出→ 延ばす…

やはり、人間も一緒で、性格はすぐに変えられるわけではありませんので、こんなことから、長期的にゆっくり「かわいい子には旅をさせよ」方式が基本なのかなあと思っております。

わかってはいるんですけどね、ヤキモキしますね。愛犬としてはずっと一緒にいて欲しいんでしょうけど、ライフスタイルは変えられませんもんね。

ひろ

まさに地道な努力でありますが

サン

ぼくも頑張っているんだよ…

⑩あえて、破壊対象になるものを置く(破壊されたくないものを防ぐ意味)

これは、分離不安に対処するのではなく、こちら側の被害を減らす目的です。破壊行動で大分、物が犬部屋からなくなりました(うちではリビング=犬部屋)が、問題は、壁にかかっているインターフォン親機です。

これだけは動かしようがないのです。大型犬は背が高いので、何度もやられ、今はコード数本ぶらぶらした状態で、かろうじて体面を保っていますが…。

考えたのが、インターフォンの下に収納スツール、ちびテーブルなどの代わりに犠牲になってもらう物を置くこと。テーブルの上にもクリスマスツリーその他を置く。

そうしたところ、大分インターフォンの被害が減りました。こちらの狙い通りに、スツールやテーブル荒らしまくって疲れるようで、インターフォンまでいかないのです。これはおすすめします。

荒らされても、愛犬や家に被害がでないように、柔らかい素材のものを置く、テーブル足にはカバーを付けるなどの配慮を。

ひろ

まんまと策略にはまりおる

⑪破壊行動/遠吠えをはじめたら部屋の外からデカい物音をさせる

⑫破壊行動/遠吠えをはじめたら部屋の外からビシッと怒る

私は自宅で自営ですから(サン2F、仕事場1F)、彼の暴れ具合がリアルタイムにわかるのです。

暴れ始めると階下まで聞こえてくるもんですから、耐えきれずに、はじめのうちはこの2つの方法をよく行っていました。

⑪は「天罰方式」といって、昔からよくあるしつけ方法です。問題行動をしたときに飼い主が怒ってしまうと、犬との信頼関係にヒビが入る場合もあるといいます。

ですから、あくまで飼い主がやっていることをばれないように行います。犬の嫌う大きい音、金属音が効果的とされます。(缶の中にビー玉や小銭を入れてジャラジャラさせたり、落としてデカい音を出す)

が…、天罰方式はかえって更なる恐怖心の種を植え付けるだけになる可能性もあり、現在では良くないしつけとも言われています。

私もはじめは、藁にもすがる思いでやっていましたが、効果はその一瞬だけであり、状態も全く改善しないのでかえって良くないと感じました。普通に近所迷惑でしたし…。

⑫の飼い主が(姿が見えない状態で)怒るのはどうでしょうか。これも良くないとされていますが、うちでは効果があった場面もありました。

恐らくサンの心理は、「怒られてビビる」よりも、「あ、近くにいたのね」という心理があったのではと感じます。

天罰の場合は、効果はその瞬間だけで、数分後また暴れ出しましたが、飼い主の声の場合は、その後暴れている様子はなかったです。

「離れても飼い主は近くにいるんだ」という認識につながったのであれば、ちょっと効果ありか?とも思うのです。しかし、やはり怒りたくない、怒られたくないもの。

ですから私も途中でやめました。たまに、「これ以上暴れられては、部屋が破壊・サンが危険・近所迷惑」と思ったときにだけ使うこともありました。

⑭飼い主外出前に、散歩へ行って疲れさせる

散歩効果に相当期待していましたが。著効ではないという感じでしょうか(当たり前か)。でも、暴れ方の程度は低くなるなかな?微妙なところです。

うちでは、朝・夕の散歩2回です。運動メインは夕方、朝は30分以内で軽めです。これを、朝に運動を取り入れてみたり、昼に行ける時は近所に一回り行ったり。

確かに疲れ果ててしまうので、いいぞと思ったのですが…、飼い主退出を察すると、もうだめです。興奮しだし、何も変わらなかったです。

しかし、一旦は暴れるものの、暴れる波が1回で終わっている感じもありました。(サンは通常、2~3回波がありました)

全く効果がないとは言いませんが、正直、朝散歩を長くするのが飼い主の負担となり(申し訳ない)、天秤にかけて1ヵ月くらいでやめちゃいましたが。

サン

(ガバッ)外出気配!!

ひろ

ひィっ (寝てたじゃん…)

※後記ー散歩について

散歩の目的として、『散歩で疲れさせる』よりも、『楽しい散歩を増やして、心身の充実・安定を図る』ような目的でさせることが重要なんだなと後から気が付きました。

この時の私は、とにかくサンの疲労目的のみで行っていましたから(正直なところ面倒くさい時もありましたし、時間もなく、急がせて歩かせたりしていた)、サンの肉体は疲れても、精神的には何もいい事がなかったのはないかと思います。

数年後にあるきっかけで、サンの分離不安が再度強く出た時に以下を意識しました。

ただ時間や回数を増やすのではなく、サンが楽しんでいるか(笑顔になってるか)』『長期的に構えて、自律神経(精神安定)を調整する

こういったことを考えながらの散歩は、全然違うものになりました。

そしてこの時は、分離不安にとても効果があったと感じました!(もちろん1ヶ月くらいの時間はかかりましたけれど。)

ひろ

反省しました

サンがたどった経過

飼い主のお風呂をドアの前で待つ愛犬

サンは、生後4ヶ月ちょい過ぎで迎えました。数日経ってライフスタイルが彼なりにわかってきたところで、分離不安の行動が始まりました。6歳の現在まで経過をまとめました。

年月
(生後)
問題行動飼い主の心の安定具合
生後4ヶ月 (迎えて1ヶ月め)・飼い主が5秒でもいなくなると、床に粗相。一緒の部屋にいても、ちょっと姿が見えないと粗相する

・長時間いないと、もちろん激しく床粗相、木製の家具を壊す(単なる子犬期のいたずらも加わり)

・飼い主帰宅時、うれション
不安と焦り
5ヶ月~半年・さすがに5秒で粗相はなくなる、うれションも毎回ではない

・長時間の不在時は100%粗相

・体力もついてきて、部屋の大きい家具などを大きく荒らすようになった

・遠吠えもするようになった
怒りとノイローゼ
半年~1歳・上記同様。床に粗相は少なくなってきたが、トイレにて大量はみ出しは毎回(飼い主いる時は、はみ出さないのだが)

・一旦落ち着いても、家族や他人の気配を感じると、またやらかす

・奇跡的にやらかさない日も増えてくる
精神少しずつ安定
1歳~2歳・大分落ち着いてきた。何もやらかさない日が大分増える

・家族や他人の気配をちょっとでも感じるとやらかすのは変わらない
大分安定だが、場面によりピリピリ
2歳~・ドアベルぐらいでは動じない。しかし、家族や他人の気配が家の中にあるとやらかす

・問題行動も大分少なくなったが、何かあるとやらかす

・トイレはみ出しはまだ常習犯
3歳~・新たに「雷恐怖症」と「暑さ恐怖症」が加わる。その時期がくると数日~一週間は問題行動(荒らし、トイレ大量はみ出し)が続く。大分安定。一年に数回ピリピリ
4歳~・普段の生活では安定「暑さ恐怖症」は少しずつ軽減

・「雷恐怖症」はだめ、やらかす
大分安定。ほぼ気にしていない。
5~6歳・完全といっていいほど安定

・「暑さ恐怖症」はほぼない。「雷恐怖症」も大分慣れてきたと感じる
全く気にしていない。

大まかにまとめると、迎えてから一年くらいまでは、結構大変でした。そこから緩やかに3歳まで安定してきたと思ったら、「雷」「暑さ」が不安対象となり、新たに激しい局面を迎えました。

しかし、そのあたりは「その時だけ=長くても一週間くらい」で、毎日ではありません。ですから大分楽です。

4歳以降は更に楽、5歳以降は心配することはほとんどありません。もちろん、一番悩まされたトイレのはみ出しもなく、ちゃんとスポットONでやれています。

しかし、ゲートを開けて侵入禁止にしていたキッチンに入るのは、癖がついてしまったようでたまにしています。が、荒らされたりはないです。

分離不安に対する飼い主の心得

不安で震える愛犬

なんだかんだ、サンも完全に落ち着くまで4年以上かかりました。これを聞いて、今悩める飼い主さんは、多分落ち込まれると思います。

しかし!ほぼ完全に落ち着くまで4年なので、大まかには2歳くらいで大分改善がみられ、毎日やらかすことは徐々に減っていきます。

うちはサンの留守番時間が長いです。一日で約7~8時間は一人で耐えなければなりません。

そして、彼もバックグラウンドも、ペットショップにいた時間が長かったので、人間不信やひねくれの部分があったと感じます。

また、犬が苦手な方嫌なので、犬友達もいず、ドッグランなどにも行けず、社会勉強もたくさんできたとはいえません(これは飼い主の責任でもあるのですけれど)。

こんなことから、飼い主への依存度が高かったり、デリケートだったりで、落ち着くまで結構長くかかったかなと考察します。

こんな状況のわんちゃんでなければ、サンよりもっと早く安定する可能性も十分あります。

やはり飼い主の心得としては、分離不安は「今すぐ治るものではない」「自立心が育たなければ治らない」「飼い主との信頼関係がなければ自立できない」この意識を念頭に入れることが必要と感じます。

ひろ

飼い主側にも忍耐が必要です

飼い主さんとの信頼関係を築くのには時間がかかります。人間の赤ちゃんであれば、「お母さん=安全地帯(信頼)」という構築が生まれ持ってなされるでしょうけれど。

愛犬は自分が生んだわけでもないので、やはり安全地帯になってあげられるまで、時間がかかって当然なんですよね。

考えてみれば。出会う前に愛犬が何かしらのトラウマを持っていれば、更に当然のことです。

まずは信頼関係を作ること、その土台の上に愛犬の心に自立心が育ちます問題行動に焦って、色々な対策を行ったところで、結局は心の問題ですから、今すぐ改善されることは、まずないです。

優しく時に厳しい愛情を注ぎ、愛犬に愛されてきたと感じたら、愛犬の心の成長を「待つ」という忍耐力が大事だと、本当に感じました。

偉そうに、いかにも「教科書的」なことを語ってしまいましたが(ごめんなさい!)、でも実際、サンの分離不安と6年間付き合ってきて、これが真実だなと改めて思い直すようになりました。

まとめ

愛犬の分離不安、ほっっんとーに、「犬ってそんなにデリケートなの?!」と思いますよね?!ビックリですよね。

もう、人間の子育てと言ってもいいくらい!反抗期もあれば、問題行動も起こすし、ツンデレだし…。

でもいいこともありますよね♪それは、「分離不安はかわいい」ことです。例えば、同じゴールデンの子でも、ちゃんと「ザ・ゴールデン」で賢く、誰にでもフレンドリー落ちつきのある子がいたとします。

でも、話を伺ってみれば、家の中でもいい意味で自立し、飼い主さんと犬がそれぞれ自分の時間を大切にしている向きも多かったりして、(私からみれば)クールだなあ、と思うことも多いのです。

自分の愛犬が可愛いのは当たり前ですが、サンの分離不安がなければ、甘えのコミュニケーションはもっと少ないかもしれない、私が風呂から出た後、ドアの前で待っていないかもしれない(6歳の現在でも長くなると待っている)、帰宅時のバカみたいな大喜びも、もっとクールかもしれない…と考えると、やっぱり分離不安も悪くない!となるわけです。

やっぱり私も、たくさん関わりたいから、ネコでなく犬を飼っているわけで。もれなく子育てがついてくるとは思いませんでしたが。

問題行動がいきすぎて、ご近所から苦情が出た、家族や愛犬に危険があるなどの場合は、プロに相談した方が良いでしょうけれど、大抵は「甘やかしはせずに忍耐を持って成長を待つ」ことで、改善がみられることも多いです。

振り返ってみれば短く感じますが、当時は希望が見えず、長いですし辛いです。飼い主さんの辛さ、怒りと悲しみは私も経験者ですからよくわかります。

でも乗り越えた時に大きな喜びも待っていますから、どうか「もうちょっと成長を待ってみようかな」と、少しでもプラス思考になって下さったら、本当に嬉しいです。

ひろ・サン

サンも、よくここまで成長してくれたよ

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下記は『サンの分離不安に行った基本トレーニング』です。

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