犬のトイレトレーニングを始めてから数か月経つものの、毎日失敗の連続。一体、床掃除はいつまで…。まさか一生このままじゃないだろーな!?と不安になりますよね。大丈夫!よっぽど大きい問題でもない限り、必ず終わりは来ます。
平均では、早くて数週間~1ヶ月、長くても2~3ヶ月のようです。
しかし、わんちゃんの性格や、生活環境によって、本っ当ーに様々。うちのサン君(ゴールデン♂)でいうと、半年はダラダラかかりました!!
言ってしまえば、2年くらいは何かあればプチ失敗を続けていましたよ。今、目の前が真っ暗になった方、落ち着いてください、大丈夫です。
サンは、平均より大分長いです。そして、ダラダラで半年なので、大体2・3ケ月以内には悪夢は過ぎ去っています。サンが長くかかった理由として、分離不安・留守番多め・私の短気な性格。こんなことが原因かと考えています。
今回は、決してスムーズとは言えなかったサンの「トイレ奮闘記の経過」と、「失敗する原因と対策」を考察しました。今お悩み真っ只中の飼い主さんに、少しでも参考になればとても嬉しいです。
※この記事は、「トイレ場所を覚えられない問題」ではなく、「場所はわかっているのに、粗相をしてしまう問題」について考察する内容です。
全部暴露?
YES
サンのトイレ奮闘記の経過
まずはじめに、サンがトイレ成功するまでどのような経過をたどったのか、また解決のために行った対策をご紹介します。
ちょっと長めです
迎えてすぐにトレーニング開始
サンは4ヶ月ちょい過ぎでお迎えしました。到着は夜だったため、その日は何となくトイレに連れていき、場所を覚えてもらう程度にとどめました。
もちろん床に失敗もしたけれど、トイレにもちゃんとできました。さすが4ヶ月!これはすんなりいくかも♪
一日目からゲージで一人で寝てもらうことに。迷ったのですが、トイレは中に置きませんでした。もう4ヶ月すぎであったこと、一度ゲージに置いてしまうと、場所を変えた時にまた大変だと思ったこと、「(可哀そうですが)寝床でトイレをすると不潔で嫌だ」と早く感じて欲しいと思ったからです。
これは、成功と言えたのでしょうか、1日目の夜はゲージでしていましたが2日目からは一切しなくなりました。
翌日から、本格的にちょこちょこトレーニングを開始。おすわり・お手なんて、ほぼ一回で完璧。うむ♪よろちい。トイレは、朝はゲージから出したら、自分から速攻トイレに駆け込み。
うんうん、場所も覚えているね。まぁ、何回かはもらすでしょうけど、1ヵ月も経たないうちに完璧になるわよね。
…と、甘かった。全然、甘かった。
悪夢がはじまりましたよ
うちは自宅で自営業です。午前中は4時間、午後は4~5時間、サンはずっと一人で留守番です。昼休みの1~2時間は、一緒にいれたり、いれなかったり。
仕事が終わってサンのいる部屋に来てみれば、見事にフローリングにおしっこの海。そしてう〇ちもあり。トイレには全く痕跡ナシ。
午前も午後も、必ずこの光景です。まだ幼いですからトイレ回数も多いでしょうけれど、トイレも場所は覚えたのですから、一回くらいは使ってくれるのかと思っていました。
昔、ネコを2回飼ったことがありますが、彼らは一度トイレの場所を覚えたら、絶対に他の場所でもらしたりしません。犬も頭がいい動物。
まして、フリーダムなネコよりも、人間に寄り添う動物。ですからネコと同じか、もしくはもっとスムーズにいくと思い込んでいました。それだけに、ショックでした。
でも、まあ、落ち着け私。かえって、やりがいがあるではないか。人間よりだからこそ、しつけの醍醐味というもんがあるもんさ。とりあえず、私も出してこよう♪、と床掃除後、トイレへ。
……。トイレから戻ってきたら、また、床に同じような光景が。風呂後にも、同じような光景が。1分サンから離れると、同じような…以下同文。とにかく、1分と離れていられないのです。その隙に、ほぼ100%床に排泄しているのです。
フロ、トイレ全てドアを開けっぱなしで、声がけしつつもダメでした
(ちなみに、サンの居場所はDKなのですが、私がキッチンにいて、ちょっとでもサンから見えない位置にいくと、やらかしてました。同じ部屋にいるのに~。さすがにそれは、2~3回でおさまりましたが。)
それから、毎日こんな日々が続くように。トイレも、風呂も扉を開けたまま。「おーい、サン。ここにいるからね~」話しかけながら、(もらすなよ、もらすなよ…)と焦って戻ってくる。やっぱり排泄物。掃除。
帰宅後、大喜びしてくれるサンはかわいい。が、排泄物の海の中を興奮して走り回るので、彼にも排泄物、私にも、家具や寝具にも。私はボー然と、「さぁ、まず床掃除…そして洗濯だ…」と一応の思考はしているのですが、停止状態。
…。
ついに、ブチぎれて、サンに暴言を吐き、手をあげてしまったこともあります。
1ヵ月すぎても、状況は変わらず。私のメンタルもいよいよ不安定になってきました。サンを責めたり、自分を責めたり、怒ったり、泣いたり。今から思えば、いわゆる「育犬ノイローゼ」でありました。
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以前、『育犬ノイローゼ』についての記事を書きました。私が行ったメンタルの保ち方はそちらを参照いただくとして↓↓
色々な対策を試してみた(方法と結果)
ネコよけマットを敷き詰める。意味ない上に、人間がうっかり踏むんだってば。 サンの枕は「漬物石」。これもよくやる箇所に置いてみた。もちろん一度も効果を見せたくれたことはない。 |
ちなみに、改善のためにネットや本の情報から探し、色々試したことがあります。効果はなかったのですが、試した事柄と結果を以下に挙げてみました。
試した方法 | その結果 |
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完璧に掃除し、臭いを残さない | 千円クラスの消臭スプレーも効果なし。 |
失敗箇所に、複数トイレを設置 | 意味なし。複数トイレに慣れても困るので、速攻やめた。 |
失敗箇所に、侵入できないようデカい家具を置く | 意味なし。失敗されて、家具の掃除が増えた。 |
失敗箇所に、ネコよけマット(先がとんがってて踏むと痛い)を置く | 意味なし。トゲトゲだらけで危ないっつーの。 |
失敗箇所に、犬のご飯・水皿を置く(自分の大切なものの近くでは排泄しないらしい) | 意味なし。衛生観念どーなってる。 |
初心に返ってトイレトレーニングスプレー(アンモニアの臭い) | トイレの場所は覚えてるので全く意味なし。 |
トイレ環境の改善(安心してできない要素があるのかも) | 場所は変えられないが、囲いをしてお互いに見えづらい環境にした。意味なし。 |
疲れるほど散歩に連れて行く(ストレスが原因かも) | これは頑張った。意味なし。 |
失敗しても、決して怒ってはいけない(もっとひどくなる) | 頑張ったつもりです…いや嘘です… |
ワラにもすがる思いよね
まあ、どれをとっても、改善はしませんでした。
他にも、「トイレの場所を変えてみる」、「トイレを広くする」の方法。この2つに関しては、有効そうに思えましたが、試さなかったです。
理由は、前者は「その場所にしか置けない事情がある」、後者は「大型犬のトイレは、これ以上デカいのが売ってない」ためでした。
2~3ヶ月目で希望がチラリズム
2ヶ月経ったあたりで、少しずつ改善がみられてきました。以下の表にまとめました。
1ヶ月目 | 一人だと、必ず床におしっこ(たまにウ〇チ)。毎日4~5回~床掃除。 |
1ヶ月半~ 2ヶ月目 | ウ〇チは床にしなくなるがおしっこはあり。トイレにも成功例がみられるが、はみ出し。 毎日2~3回床掃除。 2ヶ月目から、帰宅時に「奇跡的に」床に失敗ナシの時も。しかし、丸一日成功とはいえない。午前成功→午後失敗、など。 |
3ヶ月目 | トイレだけにしていることも多くなる。しかし、トイレからはみ出しも多い。 床掃除も丸一日しなくていい日が増えてくる。が、まだまだ完璧とはいえない。 |
ちなみに、「飼い主が一緒にいる時」はトイレはほぼ完璧でした(はみ出すことはあり)。それは、1週間で覚えて実行できています。ですから、確実にわかってはいるのです。
加えて、私が「トイレに行って」とコマンドを出したらトイレに行って排泄する、というトレーニングも並行して行っていました。これは多少苦戦したものの、1ヵ月以内で完璧にできています。
「一人の時に失敗しない」ことだけが、難関でした。
まだ油断できない半年は
さて半年も経てば、まず失敗はなく…と、言いたいところですが。80~%の成功というところでしょう。しかし、このくらいになれば、私のメンタルは大分安定しております。
ただ、お客さんが来ているのを察知した、ドアベルが何度も鳴った、などのサンが興奮してしまうことがあった場合などは、床にしていることもありました。
それが予測できるので、私もそういった事に非常にピリピリしておりました。
そして1年、やっと心配しなくなった
迎えてから7か月経過した「サン君メモ」にこう書いてありました。
「粗相、90%以上無傷。もしくはちゃんとトイレを使っている。夜の帰宅が遅くなると、失敗することもあり。一度トイレを使った跡があるから、汚れているからかも?」
そして、13か月経過した「サン君メモ」には一切、トイレに関する記述なし。一緒に生活している母や、大変だった時によく来てくれた姉に聞いてみても、「2~3ケ月は確実に大変だった。半年くらいまではちょこちょこあったが、ほぼ脱していた気がする」とのこと。私もそんな感覚です。
まだ続くんかいプチ失敗
床掃除は3ケ月で脱していたものの、次に困ったのが、トイレのはみ出し行動。これも、飼い主と一緒の時は100%ないのですが、一人の時に興奮する何かがあった場合に、半分の確率でやらかしていました。
興奮しながらダーッとトイレに駆け込むので、落ち着いてポイントを決めて…なんてやってられないのでしょうね。
床にやられるよりはまだ天国かと思ってはいたものの、これも続けば結局、トイレ周りの大掃除を毎回。「トイレを囲む」という対策をしてからは大分軽減したものの、まー、それでもたまにありました。
サンは夏が苦手です。特に、エアコンをつけるかつけないか(人間的にはつけると寒い)、の初夏。暑くて一人だと不安になるんでしょうね。
初夏が来れば数日間はみ出しアリ、が毎年の恒例でした。一週間もすればピタリと落ち着くのですが。ここ2年くらいはないですね。
しっかし、失敗期間、長いな!と思われたでしょう。でも、うちのサンがちょっと苦手な方だと思いますよ。だって、他の飼い主さんに聞いても、「そんな苦労したことない」とおっしゃる方がほとんどですもん。「えっいまだに失敗?!」という感じ。
ですから、サンよりは、もっと希望を持たれてもいいのかな、と思います。しかし、声を大にして言いたいのは、サンと同じように「おケツの始末が悪い(言っちゃった、ゴメンね)」わんちゃんでも、大丈夫。
ある程度が過ぎたら、ほんとたま~に、ですから。飼い主さんが気にされて悩む、というほどでは全然ありませんよ。
結構な短気である私でもそうです。たまにやられると、逆に昔の格闘を懐かしく思い出して、愛犬がかわゆく思えるほど。愛犬を愛している飼い主さんなら、絶対です。
久々にやりました
どーぞどーぞ、ご遠慮なくです
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ちなみに…私が行った『はみ出し防止トイレ囲み方法』はこちら↓↓ これで、パニック時を除き、ほぼ改善しました。
6歳になった今現在
さて、現在のサン君はというと…安心して下さい、はみ出しも、もちろん床掃除も、100%ないです。
ただ…ただですよ。3歳ころから、「雷恐怖症」になってしまって、相当な雷の時に一人であったら、「はみ出し」は可能性があるかなと思います。
4歳の時か5歳の時か…何回か、雷の時にはみ出していました。でもこのくらい、全然大したことはありません。本当に。
たま~にのトイレ掃除なんて(忙しい時は別にして)鼻歌を歌いながら、という感じです。
後記:7歳に近くなりました。ここ2年近く、プチはみ出しも含め、失敗ナシです!5歳で完全に落ち着いたか?!
サンのトイレ失敗の原因と対策を考察
原因:分離不安が根底にあった
犬がトイレを失敗する理由は、いくつか考えられます。以下が一般的です。
・そもそも場所を覚えていない
・場所が落ち着かない環境
・トイレが小さい/不潔
・失敗箇所に染みついたニオイの方が強い
・トイレで排泄したときに嫌な思い出が
ある
・飼い主の気をひきたくてわざと
など
しかし、うちのサンの場合は上記の理由よりも、「分離不安」が根底にあると気が付きました。
分離不安とは、「犬が飼い主と離れた時に不安を感じてパニックになったり、様々な問題行動を起こしたりする」症状をいいます。
どのような問題行動を起こすのか?また、分離不安の原因は?以下の表にまとめました。
分離不安による問題行動 | 分離不安になる原因 |
---|---|
・トイレ失敗 ・無駄吠え ・家具などの 破壊行動 ・自傷行為 ・我が強くなる など | ・過去のトラウマ ・過剰に甘やかしすぎた/厳しくしすぎた ・散歩が足りない/留守番時間が長いなどのストレス ・急な環境の変化 ・加齢/病気で気弱になる など |
そんな人間並みにデリケート?
ゴールデンって、なりやすいみたいで
私は、「分離不安」という言葉すら知らなかったので、サンに対して、「性格が激しく、我が強いわりに、さみしがりやで神経質だな」としか思っていませんでした。
しかし、飼い主帰宅時のうれション(興奮しておしっこを漏らす)や、ちょっとでも私が離れるとプチパニックになる様子、常に私の行動を異常なほどチェックしている様子などから、コレだと気づきました。
サンのトイレ奮闘記をじっくり考察してみると、確実に「分離不安」によるものであったと、素人目からも感じます。
まず、トイレの場所、トイレの仕方に関しては、一週間もかからずに覚え、自発的に行ける点。それも、「トイレに行って」という飼い主の指示で排泄するという、ある程度難易度の高いコマンドも一ヵ月でほぼ完璧であった点。飼い主不在時にのみ失敗するという点。
また、私は一時期、粗相がいけないということをわかってほしかったので、わざと部屋から退出し、もらした瞬間を逃さず、ビシッと怒る、ということもあえて行っていました(良くなかったかなぁとも思いますが…)。
怒った後は、もちろんサンも落ち込みます。ですから、「床にすると怒られる」ということも、ある程度理解していたでしょう。
逆に、トイレ成功時は異常なぐらい褒めたたえ、おやつをあげたりしてメリハリをつけていたつもりです。
これらを考察すると、サンの頭の中は以下のようにまとめられます。
・トイレの仕方は覚えていて、できる能力はある
・飼い主がそれを望んでいることも理解している(飼い主の喜びようから)
・成功するといい思いができることを理解している(張り切ってごほうびおやつをもらいにくることから)
・失敗すると怒られて、嫌な思いをすることを理解している(飼い主と一緒では失敗しないことから)
・床にしてはいけない(したくない)という衛生観念はある(〃)
・飼い主の気をひきたいための、『わざと』の行動ではない(〃)
では、なぜ飼い主のいない時は失敗するのか?サンの立場になって考えてみると、犬がトイレをするときの本能行動にヒントがありました。以下です。
犬の排泄時の本能行動
①トイレ入口でくんくんニオイをかぐ→ ②トイレに侵入→ ③またニオイかぎ→ ④グルグル回って安全確認→ ⑤適切な位置を決める ⑥無事、シャー。
こんな本能行動をご苦労にも、毎回行っているのです。時間にすると、短ければ10秒以下。なかなか位置が決まらないと(トイレ狭いですからね)、1~2分もグルグルやっていて、「えーかげんに決めちゃえよ」とつっこみを受けるほど。
こんなに時間をかけれるのも、気持ちに余裕があるからだ=飼い主がいて安心だから、と気づいたのです。
これが、飼い主がいなくて、プチパニックな気持ちでいたらどうでしょう。
(しかも、うちのトイレは、はみ出し防止のため入口以外を全て自作で囲っています。入り口の広さも、乗り出せないように侵入できるギリギリの狭さなのです。=ダダダっと一瞬で駆け込める環境ではない)
サン君パニック時の頭の中
一人で怖い怖い→→→ もれそぅぅ→→→ トイレでしなきゃいけないのはわかっている→→→ が、パニックの今、ゆっくり構えてトイレで、なんてしてられるか~!→→→ アーもれるぅ~間に合わない~→→→ シャー→→→ やっちまいましたぁ
と、恐らくこんな状況になっていたのではないでしょうか。ああ、けなげに頑張っているサン君。
この狭さだもん、ポイント決めるのに時間かかるわな。(入口は右端。これもあえてギリギリの狭さにしてるので…) |
今となってみれば、よく、こんな狭いトイレで窮屈な思いをしてやってくれるなァと感謝する思いです。大自然の中で堂々とやりたいだろうに…。
なぜ分離不安になってしまったのか
サンの分離不安に関しては、また別の記事で詳しく考察しようと思っておりますが、「ペットショップにいた期間が2か月以上と長かった」。
このことが、一番の理由でないかと考えます。4か月過ぎでサンをお迎えした時から、結構なオレオレで激しいわりに、神経質な行動が多く見られたからです。
ペットショップでどのような生活をしていたのかはわかりませんが、やはりサンにとっては決して楽しい環境ではなかったでしょう。加えて、私も悪かったのです。
100%愛情でもっと鷹揚に育ててあげられれば良かったのですが、初めての室内犬・しかも我が強くてプチ狂暴な大型犬、ということに肩に力が入って、負けてはいけないと、厳しくしつけを行った場面が少なくありません。
また、トイレ奮闘中は我慢ができず、怒る、手をあげてしまうなど、思い出すのも辛い行動を行ってしまいました。そのことが、サンをさらに追い込んでしまったと反省している点です。
過去に色々とあったのね
…。
結論:どのように対処すれば良いか
結論は、「飼い主との信頼関係を強固にする」、「もう不安はない、と愛犬が安心できるまで待つ」これにつきます。ここまでダラダラと長文を重ねてまいりましたが、もしみなさまの愛犬の行動が、サンと似たようなケースであった場合に強く訴えたいことがこれなのです。
「愛犬を信じて待ってあげて欲しい」ということ。トイレの仕方を理解しているフシがあるならば、飼い主さん側ですべきことは何もなく、私のように怒ったりしては逆効果であるということ(これが難しいんですがね)。
もし分離不安が根底にあり、あなたの家に迎えて間もないのであれば、まだ「心の安全地帯が不確定なために、意に反して粗相している」ケースが大きいです。
「飼い主の前でわざと粗相する」ケースもこれに当てはまるでしょう。サンを例に取れば、平均よりも長くはかかりましたが、私との距離が近くなるに従って、失敗も確実に減ってきていました。
サンは以下のような気持ちのステップを踏んだのでは、と考えます。
①ペットショップで辛い日々を送っていた
②新しい環境に到着
③この人とずっと暮らすのかな?でもまた留守番で一人にされるのか。まだ安心はできないな…【一人だと精神不安定になり、トイレ粗相】
④なんとなく、ライフスタイルもわかってきた。離れても、必ず帰ってきてくれるんだな。【トイレ少しずつ成功】
⑤この人は安全地帯になってくれる。もう一生安泰だ!【精神的に安定し、一人でも落ち着いてトイレができる】
甘やかさず、おおらかに見守り、愛情を持って常に可愛がり、叱る場面はメリハリつけてピシッと…理想はですね。今でこそ、失敗する事はありません。そして、同時に「なくてはならない存在」だとサンが思ってくれていると感じます。(多分ね)
でしょ?
大まかなとこは、ね
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『分離不安は改善するのか?』について考察した記事はこちら↓
(最後にちょっと余談です)トイレを置かないという選択って?
そもそもトイレは家の中に置かない、という方も多いのですよね。特に中~大型犬に多いみたいです。成犬になると、平均12時間はおしっこを我慢できるといわれます。
トイレ奮闘中、諸先輩方にアドバイスを伺ったところ、「そもそも外でしか排泄しないから、失敗がない」という方は10人中7~8人いらっしゃいました。(ほぼ柴犬サイズから大型犬)
お迎えした子犬期からトイレ設置はしない方もいます。初めこそ、床にしてしまいますが、不潔さが犬側でも嫌になるので、散歩で排泄できると気づいてからは、家では一切しなくなるそうです。
これは、なるほどですね。犬は清潔な動物ですから、自分の居場所に排泄するのは嫌がります。(サンもケージ内では絶対に失敗しませんでした。)
家にトイレがなければ、うちのサンだって、恐らくこんなに悩まされることはなかった可能性が高いです。
というのも、サンは苦手な方かもしれませんが、大型犬のトイレサイズは、体格を考えても小さいですから(あんまりデカく作っても置く場所もないのでしょうし)、はみ出し率はかなり高いと思うのです。
サンも、床にするのは2か月すぎで大分なくなりましたが、トイレ周りの失敗(大量のはみ出し)が大分長かったのです。本人は、一応トイレに行っているつもりなんでしょうが、焦ってしまうと、身体を乗り出す範囲が広いんですよね。
しかし…。これは飼い主さんの考え方なのですが、私は狭い部屋にあえてトイレを置きました。主な理由は以下です。
・平均12時間といっても、個人差があるでしょうよ
・自分が膀胱炎もちのため、サンにも辛い思いをさせたくない
・ストレスで寿命にも影響しない?(ちょっと大げさかなぁ)
・毎日何度も行かせるのがめんどい(特に雨の日)
・飼い主風呂あがり以降、外に出るのがめんどい
・(うちは生活圏が2階のため)何度も階段を下りて足に負担をかけさせたくない
・年取ったり、具合悪い時など、外に行く元気がなかったら?
・「大型犬なるもの、排泄は外でさせるべきではない」と本で読み張り切った(結局しちゃってるが)
何と言っても一番は、「一日2回の散歩以外に、外に行くのがめんどい」です。でも、大体先輩方は、一日2回でも犬が慣れるから大丈夫、とおっしゃいます。
もちろん、ちょこちょこ連れて行く方もいらっしゃるのですが…。私は、トイレを置かないならば、一日最低4回は連れ出さなきゃと思っておりましたが…実際はどうなのだろう?
しかも、(自分がそうなだけに)夜の就寝前には、必ず連れて行かなきゃ、と思うのですよね。スッキリして寝たいと思うのは人間特有なのかなぁ。大抵の方は、夕方~夜の散歩でその日の排泄は最後みたいです。
もし、広い庭でもあって、ちょこちょこ排泄できる環境が近くにあれば、置かないという選択をしたかもしれませんが…。
あと、「ベランダに置く」という選択も悩みました。が、雨・雪時に汚くなる問題を考えてやめました。
ああ、犬に言葉が通じればなァ!本人の希望を聞いてみないとわからんですね。
お腹すいたからトイレ行こっと
(トレーニング中のごほうびは、そのまま継続中なの)
おやつ目当てに無駄に行くから、逆に良くないか?とも思ったり。
…もうよくわからん!
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『愛犬のトイレを設置するメリットとデメリット』を別の記事で考察してみました↓
まとめ
今回は「分離不安によるトイレ失敗例」を考察してみました。原因の多くは、こんなところにあるのではないかと改めて気づかされました。
人間と暮らす犬にとって、飼い主はもはや「生きていくために必要な存在」です。もちろん愛情うんぬんもあります。
ですから、よっぽど飼い主がキライであるとか、ネコ並みにマイペース型であるなどでなければ、飼い主の意に合わない行動するのは不自然です。また、犬はとても清潔な動物ですから、床に排泄するなんて、本心は嫌なはずです。
これらを踏まえると、彼の本心は「飼い主と同じ衛生観念を持っているし、いつも飼い主に喜ばれたい(ごほうびも、もらえるし♪)」。
ですから、「しない」のではなく「できない」のではないか。私もここに気が付くまでに、結構苦しい思いをしました。何でしてくれないのか、わざとやっているのか、私が悪いのか、サンの頭が悪いのか…などなど。
しかし、サンの立場に立って考えたら、少し気が楽になってもうちょっと待ってみようか、という気持ちになりました。それもトントンではないですよ。ほんの少ーしずつです。サンにあたってしまった後悔も本当に多いです。
私はプロもトレーナーでもありませんし、犬関係の仕事でもありません。が、サンの分析に関しては、プロといっても良いのではと思います。
もちろん、愛犬を愛する飼い主さんも同じで、誰よりも愛犬のプロです。一旦、冷静になって愛犬の過去や行動を探ってみると、カッカしていた時は見えてこなかったものが実はあるのかもしれません。
何だか、ダラダラと偉そうに語ってしまいました。現在トイレ問題で悩んでいる方に、少しでも前向きなヒントになれば、これほど嬉しいことはありません。必ず、悪夢の終わりはきます!飼い主さんたちの絆が一刻も早く深まりますよう…。
幸せは必ず来るからねっ