犬が機嫌悪い時にする行動あるある~11パターン

機嫌が悪い愛犬と怒る飼い主

愛犬には常にストレスフリーでいてほしいものです。犬にとってはもちろん飼い主にとっても。だって、愛犬が出す「ストレスオーラ」ってけっこうな圧力なんです。

やつのストレス原因はこれかな…と思い当たって改善したとしても、すぐに機嫌を直してくれる、なんて簡単なもんじゃありません。

一度いじけ沼にはまった愛犬はなかなか許してくれず、数日はお互いに気まずい思いをすることも…。飼い主側の機嫌取りも大変ですよ。そんな“愛犬機嫌悪し時のちょっと疲れるあるある”を、うちのサン(ゴールデンレトリーバー♂)を例にとってご紹介します。

目次

はじめに

私とサンは、一年に2回くらいケンカをやらかします。大抵は、私が他のことで機嫌が悪く、サンを必要以上に強く叱ってしまった時(ごめん)。または、私が他の事に集中しすぎている時。

後者は、決してサンをないがしろにしているわけではないのです、私的には。しかし、そばで見ている母は「明らかにサンがかわいそう」と言いますので、まあ認めたくはないがそうなんでしょう。

この辺は、犬飼いさんにはあるあるですよね。そして、愛犬の機嫌、悪くなりますよね。イライラの延長で、サンをビシッと叱ってしまった直後の、サンのショックと泣き出しそうな顔。

「ヤバい!やってしまった!」いや~もう手遅れです。即、「…なんちゃってェ~」とごまかして抱きしめても、顔をそむけて冷たいお目目。こうして3日間は悪夢が続きます。

ひろ

さー悪夢のはじまりですよ

サン

お互いにね!

ちなみに…3日間の悪夢を免れるかどうかは、叱ったシチュエーションによって決定されます。以下の表にまとめました。

サンの叱られ内容飼い主の叱りレベルサンの結果
A:大したことない(それをサンもわかっている)小雨レベル → ほぼ反省の色なし
B:明らかに悪い(〃)雷レベル →反省
C:大したことない(〃)雷レベル →ショック!そして殻に閉じこもる
D:明らかに悪い(〃)小雨レベル →調子に乗る

表までしっかり見て下さった方におわかりのとおり、「C」が危険なのです。「これくらいはいつも許してもらえる」と思っていたのに、想像以上にガン!と怒られたケース。これをしてしまうと、どんなになだめすかしても、もう遅いのです。

ご機嫌な愛犬の顔
ご機嫌笑顔ピッカリ
叱られて不機嫌な愛犬の顔
叱られて不機嫌むっつり

犬の機嫌が悪い時の行動あるある

表情がなくなる

犬って本当に表情がたくさんあります。人間と生活するようになって、使う表情筋が増えたとも言われますが、ほぼ人間と一緒の表情カテゴリーを持っているなと感じます。

一人の世界に入っている時はポーカーフェイスですが、対飼い主とコミュニケーションを取っている時は「快適」、「甘え」、「忍耐」、「満足」、「興奮」、「要求」、「我慢」、「好奇心」、「不安」、「悲しい」、「ごますり」など、軽く20種類はあるでしょう。

サン

犬も学ぶのよ

これが、ビシッと叱ってしまった場合。一瞬の「ショック」→「悲しい」を経て、急に「冷たい無表情」になり一切の感情を遮断してしまうのです。サン君がこのマスクをかぶったら、さ~気まずい3日間のはじまりですよ~!

彼も根に持つ男というか、忍耐の男と言うべきか。よくもこのお硬い表情で数日も過ごせるものです。表情で自分の気持ちを伝えられなければ、色々と不便でしょうに。

無表情のサン君
「こら、いつまですねとるか」「…。つーん」

巣穴に閉じこもって出てこない

いきなりオオカミ時代に逆戻り?「何だよ、わざとらしく巣穴にこもっちゃって嫌みったらしいなァ。」ほんとに、巣穴(=クレート)に入り込んで出てきません。

普段、一匹でいる時は不安感があるためかクレートも利用しているようですが、通常サンのリラックススペースは私とベッド上。それなのに、よっぽど私と近い距離にいたくないんでしょうね。

散歩に行って、ご飯を食べて、やることをやったらサッサと一人の世界に入ってしまいます。はいはい、どーぞご勝手に。

しかし、怖いことには巣穴で一匹リラックスしているというわけではなくて、ジーとにらみつけるように飼い主を観察しているんです。何か怨念のこもった強いオーラを感じる…怖すぎる。

飼い主への監視はスパイなみ

さ~て、どーせサンもまだ機嫌悪いことだし、じゃ~久々にゆっくり本読も~♪と、読書開始。

パラ…パラ…パラ?…私のページをめくる音…コンサートホールの音響なみに響いてないか?この、妙~に静まり返った緊迫感はどこぞから…、見ている…絶対見ている…

チラと彼を見ると、やっぱり目の吊り上がった強面でピクリとも動かず、こちらを監視しています。なんか変な冷や汗が…こちらの交感神経も研ぎ澄まされ、はちきれそうになります。

飼い主を監視するサン君
…ハッ!やはり監視されていた。(見えづらくてごめんなさい)

サンの無言の圧力は日に日に強まります。巣穴にもぐって私の挙動を一秒も漏らさない監視体制。私がちょっとでも動いた場合、その空気の動きすら感知して、決して見逃してなるものかといった感じです。な…なんか空気薄くないですか…息ができない…。

耐えきれず、「…なにか?」とお伺いしたとしても、ツイっと横を向いてあからさまにシカトされます。ああ、あのかわゆいサン君はどこへ…。もしや前身はスパイ特捜隊員であったのか…。

サン

東南方向 風力 3/kt 感知

二人っきりの状況が気まずすぎる

ケンカをして気まずい飼い主と愛犬

こんな状態ですから、当然二人っきりが気まずすぎるのはご理解いただけるでしょう。「動物と気まずい関係」。

これって、初めて犬を飼ってびっくりした点でもあるのですが、ネコの場合だと、そんな“気まずい”なんて状況ありませんよね。(どうだろう?)

私はネコも2匹飼ったことがあるのですが、やはり「動物」と「人間」でいえば、人間よりだがやはり動物、といった感じで、いい意味でもさみしい意味でも、関わり合いのON/OFFがはっきりしていたように思います。

犬は…完全に人間よりです。というより、毛まみれのしゃべらない人間です。ですから例えば、家族や恋人とケンカして気まずい車内。

こうして二人でいるぐらいなら、ブラックホールにでも吸い込まれてしまいたい~という状況そのもの。

人間ならば、同じ居場所を回避しようとしますよね。狭い環境でお互いにイライラしていて、いいことなんか一つもないんですもん。

ひろ

しゃべらないだけに
ものすごい圧

だけど犬は違うんです。なぜか、数mの距離を置いて、飼い主を自分の監視下におき、絶えず見張り続けるのです。

私が逃げようとすると、必ず後ろからついてきます。ドアの前で待機後、私の用が終わって戻ってくるとまた巣穴に戻って監視再開。

まるで私は敵につかまって牢に捕らえられたヒロイン状態。「あの~、トイレに行っていいですか?(…あ、やっぱり着いてくるんですね。いちいちお仕事大変ですね)」もう!疲れないかお互いに!

たまに母が部屋に入ってくると、「よくぞ来てくれましたね!」と二人とも大喜び。サンもいつも以上に甘えモードでケツをフリフリ母の元へ。

母になでられている間、ドヤ顔で私をチラっ。…ったく、わざとやってねーか?

しかし、クールな母は、「君たちまだやってるのぉ?ホント感心するわあ」と笑いだけ残してすぐ自室へ。おーいぃ、行かないでくれぇ~…!(二人の心の声)…そして気まずい時間は続くのであった。

飼い主トイレ時の見張り犬
飼い主トイレ時の監視。顔が怖いってば!

ご飯、散歩の時だけ寄ってくる

一日中こんな感じではあるのですが、もうおわかりでしょう。散歩とご飯の時だけは、彼も無理にかわゆさげをふりしぼって要求してきます。

私としてみれば、「なんだよ。お前本当に飯の時だけだな」と嫌みの一つも言いたくなりますよ。

それくらい現金です。といって、彼も普段の自然な笑顔で、というわけにはいかないようです。目は笑っていない…。

サン

散歩

向こうだって、「チッ(舌打ち)、飯のためにはゴマすりも否めねーな」と思って我慢してやっているものなのかどうなのか…。

散歩中も明らかに、アイコンタクト、コミュケーションが少な目になります。そうなると、散歩中に私が出すコマンドも反抗的→私の機嫌がまた悪くなる、の悪循環です。

とりあえず、散歩もご飯も終わったら即、巣穴です。いや~、かわゆくないわね!

私には子供はいないので尚のこと、世の中のお母さま方って本当にすごいなと尊敬します。

反抗期とか、いちいち生真面目に対応していたらやっていけないということってあるのでしょうねえ。

サンにとって、私って何なんだろう…、自分が生きていくために必要な単なる同居人?…とかなんとか考えてしまい、イラつきと共に、ちょいマイナス思考な自分になっていく飼い主あるあるです。

ひろ

私の存在って一体…。かなし

3日間は絶対に許してくれない

一度怒ったら、なかなか機嫌を直してくれない愛犬

こんな状況、一日でもきついのに、うちのは3日間、最長で4日間続きます。人間と同じで年を取るに従って頑固になっているような気がします。

3日目に入るあたりで、短気な飼い主はついに逆ギレし、「もう勝手にしろい」と機嫌とりをやめて放置。どうぞ、好きなだけ監視してくださいなと開き直り。

そうなれば、サンの方でもそれがわかるようで、段々さみし気なオーラを醸し出すようになります。

しかし彼もここで折れるわけにもいかないようで、まだしばらく雰囲気の良くない状況が続くわけです。

でも哀しいかな、飼い主の命令は絶対

いくら機嫌が悪いからと言って、哀しいかな、やはりボスの命令は絶対。「ちょっとおいで」と言われれば、長年のマインドコントロールにより、おずおず巣穴から出てくるしかないのです。

また、サンは私の寝室で一緒に寝ている(軽度分離不安)ので、どんなに機嫌悪くても、就寝の時間になれば私の後ろからついてくるしかありません。

「ふ~ん、今日は一人で寝るのかと思ってたけど」なんて嫌みをあびせられつつ。

この辺り、犬って気の毒だなあ、と哀れに思いつつも、勝った!と子供っぽい優越感を感じる飼い主です。

ひろ

ふっ所詮、犬よのう

サン

夜だけはしょうがない…チクショー

無駄な要求が少なくて楽っちゃ楽

気まずい関係もメリットがあるとすれば、次の様な点です。

飼い主ご飯時のまとわりつきがない無駄にトイレに行っておやつを要求することがない(トイレトレーニング中に、成功したらちびおやつをあげていたことが今でも続いている)、コミュニケーションタイムがないので時間を有効に使える。

メリットといえば、これくらいでしょうか。

サン

おやつGETのタイミングではあるが…負けてはならぬ

段々疲れてヨレてくる

さあ、もう4日目ですよ。飼い主は開き直っているので元気です。しかも、普段に比べてフリーなので、趣味に没頭できちゃったりして♪対照的に、サンは段々よれよれになってきます。

精神的に疲労しているのが、見え見え。何となく全体的に毛はクタ~となり、頭はぼさぼさ、目に精気なく、頬はこけ、3年分年取ったよう。

サン

まだ…いける…

可哀そうに感じるも、みじめったらしいのが可愛くて内心うずうずしています。チラと見ると、もはや修行僧?しかも目で白旗を訴えているような。

飼い主も悪魔ですね、そのまま放置して様子をみます。ここで仲直りを提案したとしても、まだはねつけられる可能性もあり、面倒くさいですから。

彼が自分からくる方が、後腐れないのです。そろそろ終わりも近いな…と心準備をする時期です。

疲れてよれよれのサン君
よれてきた。年取って貧相に見えますよ

「許し」は突然やってくる

「許し」は前触れもなくやってきます。大抵において心準備をしていても、え、今?と驚かされます。いきなり4日前の可愛い子供っぽいお顔でやってきて、すりすり甘えてきます。

あらためて、長かったなあー!さあ~おいで!!もみくちゃにしてやろう。

仲直り後の愛の深め合いは半端なし

愛犬と仲直りする飼い主

仲直り前に、すでによれよれになっていたサン君。飼い主の激しい喜びを受けて、さらにボロ雑巾と化してしまいます。精気は風前の灯になっているにも関わらず、いじらしく必死に受け止め続け、30分。

飼い主の顔は毛だらけ。嵐のような愛情確認により、毛を何本か嚙みきったようで、口の中にも数本。(よくやっちゃうのよね)

4日ぶりに飼い主の膝で眠るサン君は、さぞかし幸せな夢を見ていることでしょう。

こんな時に限って、「あ~トイレ行きたくなってきたぁ」と強い欲求を感じたとしても、事の発端は飼い主による理不尽な雷、軽度膀胱炎が科せられた罰だと思って耐えきるしかないのです。

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【愛犬の機嫌が悪くなったら?我が家の「対処方法と飼い主の心得」をご紹介】

まとめ

以上、サンと飼い主の悪夢4日間バージョンのあるあるでした。もうこんな思いはさせたくない、したくないと毎回誓うのですが、結局、毎年繰り返しています。飼い主が短気って本当に良くないですね。反省。

これから犬を飼いたいと思っていらっしゃる方。犬は本当にかわいいですが、人間に近い分だけ結構面倒くさい部分もありますよ。

でもそれがデメリットでもあり、醍醐味といえるメリットでもあるのです。

私は子供がいないので、プチ育児だと仮定すると、育児ってこんなに大変であり、楽しいもんなんだなあーと体験できることに有難く思っています。(なんて…人間はその比ではないですよね、世のお母さん、おつかれさまです)

みなさまも、可愛い可愛い小さい子だと思って、山あり谷ありの充実したドッグライフをお過ごしください!

ひろ・サン

終わってみれば、あらためて無駄な時間よね

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