犬のトイレ、家の中にあった方がいい?メリットとデメリットを解説

犬のトイレを家に設置するか悩む飼い主
愛犬のトイレを設置することのメリットとデメリットのマンガ

犬を家の中で飼うにあたって、トイレを設置するかどうか?悩まれる方は多いのではないでしょうか。私は迎えた時から6年間、ずっと愛犬がメインでいる居間(DK)にトイレを設置しています。

その上で、感じているメリットとデメリットを様々ご紹介したいと思います。

うちの愛犬はゴールデンレトリーバー(♂)なので、デメリットだけ考えれば、小型犬とは比べ物になりません。(ですから、もし小型犬の場合は、デメリットはこの記事の半分くらい、と想像されても良いかと思います)

しかし、それを上回るメリットがあると感じている私です。これから犬をお迎えする方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

デメリット

臭い/汚い

部屋が臭いかどうか、兄弟に聞く飼い主

この問題が一番ひっかかるところですよね。確かに、臭いや不潔感は否めません。私は鼻がいい方だと思うのですが、トイレ行った直後はむわっとニオイ立つことがあります。

トイレ周りを掃除するときも、一見キレイに見えても、見えないところに付着しているのか、臭うこともあります。そうった意味ではやはり不潔でしょう。

しかし、恐らく想像されているよりは、不快に思うくらいの臭いってほとんどありません。犬のおしっこって、ねこなどと違って、ほとんど臭わないです。

人間のもほぼ臭わないですよね。それくらいの感覚です。(いや、他人のはわからないのですが…。人間が、肉や大根などを食べ過ぎた後のと比べると、犬の方が無臭です)

置く場所/換気状態によって、大分違います。うちではベランダへの入り口にくっつけて設置しています。ですから、冷暖房が入る季節以外は窓を少し開けておくので、全くと言っていいほど臭いません。

例えば、帰宅時にトイレに排泄後があっても、ドアを開けた瞬間にむあっと香るなんてことはありません。

臭いって、湿気や気温での上昇で感じやすいですよね。冷房が入る夏はガンガン冷やされて臭わない、暖房が入る冬も外が寒くて臭わないので一年中、結構清潔なのです。例えば、梅雨や夏に、変な物が発生するなんて気が狂いそうなことは、一度もありません。

ちなみに芳香剤や空気清浄機は、当初は置いていたのですが、壊されたので今はナシです。でも私の鼻感覚では、ある/なしの違いがよくわかりません。

「飼い主が臭いに慣れてしまった」ということもあるでしょうが、離れて暮らしている姉や弟も気にならないと言うので、まずOKでしょう。もちろん、排泄跡を見つけたら、すぐシーツ交換定期的な掃除はマストです。

ただやはり、気温が高めの雨の日は、窓を多少開けていても、臭いがこもりやすいです。そうなると、空気清浄機が欲しくなります。

よほど換気が悪くジメジメした部屋であったり、古いお宅であったりする場合は要注意で、掃除徹底レベルと頻度が上がります。

掃除の手間

愛犬のトイレ掃除中に腰痛を引き起こす飼い主

前項に続きますが、掃除の手間があります。当たり前ですが、これをサボると清潔さは保てません。シーツの交換はもちろん、トイレ自体、トイレ周りもキレイに見えて、結構飛んでいます。これを放置すると、壁にも臭いが染み込みます。

トイレカバーの網目部分も、表だけでなく裏にも排泄物はつきます(便の場合は最悪)ので、しっかり清潔を保つこと。これが結構面倒臭いのです。

でもトイレの素材がプラスチックだからか、古い汚れでもウェットシートの一発で気持ちよく取れます。

毎日、網目の掃除をすればいいんでしょうけど、とても面倒くさくて私はやりません。正直なところ、真夏であっても一週間に一回やるかどうかです。(汚いかな…便の時はもちろんやりますよ!)

また、犬種によっては、トイレ周りに結構毛が落ちます。(排泄前にブルブルしますもんね)見た目が悪いので、毎日掃除機で吸います。

トイレを置かなければ、この手間もなくなるわけで…、時間にすれば一日5分ほどのロス?大掃除時は別として。大したことないか。

部屋が狭くなる/視界に入って不快

小型犬であれば、トイレサイズはそれほど気にされなくてもいいのかなとも思いますが、もし大型犬であった場合。うちのトイレサイズは「横幅92cm×奥行63cm」。宅配で届いた時は結構ビビりました。

20畳の居間の、ベランダへの入り口にくっつけて置いてるのですが、窓の半分以上がトイレに占領されて、出入りがやっかいになりました。

当然ながら、視界に入る大きさもでかく、存在感があります。トイレ近くで食事やゴロゴロはちょっと厳しい。

一応、トイレの周りを半透明のPPシートで囲っていますので、ザ・トイレ部分は、近くに立たない限り見えないです。犬のはみ出し防止に設置したのですが、犬も排泄時は見られたくない・私も見たくないので、一石三鳥でした♪

慣れれば、全く気にしません。そりゃ、ないに越したことはありませんが。

ひろ

ベランダに洗濯物干す時に、入口が狭くて難儀します

ひろ

そして洗濯ものの匂いを嗅ぎに、犬もまとわりつく!ジャマ!

床が腐食する可能性

これは結構なデメリットです。トイレの失敗が少ないわんちゃんは大丈夫かもしれません。うちの愛犬は、トイレ問題には苦しみました。床にしてしまう、トイレでやってもはみ出す。

結果、トイレ周りのフローリングが腐食してしまいました。もちろん成長に伴って失敗はなくなりましたが、当時は一日に相当数失敗されて、その場にいないとすぐ掃除できないので。これには参りました。

落ち着いた頃に、「床の張替え」っていくらなんだろうと真剣に調べたくらい。値段を聞いて、もちろん諦めましたが。

畳もキツイですね。床がやられる可能性を念頭に置かれて、ペット専用の防水カーペットなどを敷いた方がいいと思います。

ひろ

あーあ、キレイに使っていたのに…。

サン

すいませんね

様々なトイレ失敗問題の可能性

前項の続きのようなものですが、トイレにまつわる失敗へのストレス。これが私が感じる一番のデメリットです。

これって、「トイレを設置しているから起こる」んですよね。家の中にトイレがないとわかれば、犬は清潔な動物ですから、外でしかしない身体に慣れます。

例えば、うちの愛犬の例です。迎えた当日から、夜寝せるケージ(扉もロック)にトイレは設置しませんでした。初日に一回ケージでしてしまって以降は、一度もケージで排泄しませんでした。

しかし、ケージ外にはトイレを設置し、「家で排泄できる」環境を作ったことにより、トイレ関係の問題が発生しました。愛犬が分離不安であった(飼い主が離れると不安になり問題行動を起こすこと)ことも大きく影響していました。

飼い主がいる時は落ち着いて、はみ出さずにするのに、飼い主留守中に、はみ出してしまう、ということが1年以上続きました。

色々な対策もしてみたのですが、やはり心がしっかり成長するまでは、トイレ失敗問題は何だかんだ数年悩まされました。

トイレの失敗が長期で続くと、結構メンタルにきます。私もノイローゼ気味になりました。うちの愛犬はちょいひどい方かな、とは思いますが、こういった可能性もぜひ考えてみてください。

ひろ

「犬はキレイ好き=はみ出しも嫌がる」もんだと勝手に思ってました

サン

パニックになっちゃうとどうしても

ランニングコストがかかる

トイレ関係のランニングコストがかかるアイテム

これも大きなデメリットになりますね。トイレ関係グッズは、以下の表あたりでしょう。我が家の必須グッズと、大まかな値段です。

サンあっかんべ吹き出し

トイレ(7千円~大型犬用です/小型犬サイズですと千円台であります。6年でカバーが壊れてきました。)

・トイレシーツ(ワイド:400枚で4500円くらい/レギュラーだと800枚で同値段。これで半年弱もつかな。)

・使用済みシーツ入れ袋(百均で90枚入。散歩用う〇ち袋と同じ)

・使用済みシーツ入れゴミ箱(ホームセンターで千円くらい)

・ゴミ箱用消臭剤(臭いとコバエ対策で必須。2つ入りで400円くらい。1つで1ヵ月もつ。)

ウェットシート(百均)

・ちり紙/トイレットペーパー類)(うちはちり紙使用。1パック400円くらいで半年もつ)

・消臭スプレー(百均のペット用アルコールタイプ)

一番大きいのが、何と言ってもトイレシーツです。デカいので、置く場所も取ります。うちでは、一日3枚~使います。

メーカーによって、「厚手で数回使える」ものがありますが、厚手の物は高めですし、何より数回使うと不潔になります。犬もシーツがキレイでないと嫌がってしない/失敗することがあります。

ひろ

子犬期は、トイレに排泄跡があると、二回目は床でしていました

私のおすすめは薄手で、とにかく枚数が多いもの!一回毎に取り換えることです。ネットで、その都度一番安いものを探して頑張っております。

ちょびおしっこは、さすがに交換するのはもったいないので、レギュラーシーツを上に重ねますが、(ばれて嫌々してます)してもしなくても、その日のうちに排除です。

トイレ自体も、6年目にしていよいよ買い替え時期になりましたので、ちょっと痛い出費です。

サン

(シーツをケチると、トイレのしつけも長引くのだよん)

メリット

いちいち外に連れ出さなくていい

夜寝る前に、愛犬にトイレを促す飼い主

やはりこれに尽きます。家にトイレがない飼い主さんに伺うと、散歩含めて4回くらい連れ出す方が多い感覚です。または、散歩の2回だけ、という方もいます!

一般的には成犬になれば、「12時間排泄を我慢できる」と言われていますので、それでもいいのかもしれませんが…。

飼い主さんがお仕事を持っていれば、一日4回の外出は結構辛いところです。雨の日、雪の日、台風の日。悪天候はまだマシとしても、一番キツイのが、飼い主さんの体調不良時

私は39.5℃の熱で散歩に行ったことがありますが、危ないので、母に付いてきてもらいました。(私しか散歩に連れていける人がいないので…。)

ひろ

愛犬も気を使ってくれるかと。全然そんなことはなかった

自分だけでなく、他に行ってくれるご家族がいらっしゃればいいですが、そうでない場合は、結構な負担です。

しかも、お風呂に入ってリラックス後に外に行くのが、私は絶対嫌なタイプなのです。

寝る直前に一回排泄させてあげたいと思うのですが、他の方に伺うと、夕方(夜)の散歩が最後の排泄、という方が多いですね。それでもいいのでしょうけど…。

愛犬が可哀そうだし、面倒くさいし。どうせ行くハメになるんでしょうが、せっかく緩んだ交感神経がまた目覚めるのが嫌だなァ。足も洗わないとすっきり寝れないし。

ひろ

たま~にの真夜中の散歩は、いいものですけど。二人の距離が縮まる特別な感じが♪

サン

ゆっくり星見ながらおやつ、とかいいよね

ひろ

おやつは必須よね

愛犬が病気になったら/年をとったら

愛犬が元気なうちはいいですが、病気や年を取ったとき。これが一番、トイレ設置の恩恵を頂く部分だと思います。玄関を出てすぐ広いお庭がある家はいいですが、ちょっと外まで連れ出さないといけない。

特に我が家は生活圏が二階なので、愛犬も二階です。ですから、散歩の度に何度も階段を昇り降りさせることへの不安があります。

犬も年取れば、胃腸が弱くなって、お腹を下しやすくなったり、便秘になったりするので、思い立った時にすぐ排泄させてあげたいものです。

家の中にトイレがないと、外に行くのがおっくうで我慢してしまったり、ギリギリまで我慢した結果失敗させてしまうケースも考えられます。

小さいサイズの子はひょいっと抱っこして外に連れて行けますが、中~大型犬の場合はそうも行きませんので、トイレがあること/家のトイレに慣れていることの有難さを感じます。

ちなみに①。うちの愛犬は、迎えて一年くらいで、家で便はしなくなってしまったのです。人間側としてはまァ有難く思っちゃう面もあったのですが、年取ったらどうしよう…と少し将来が不安でした。しかし!6年目にして、いきなりトイレに便をしました

確かにその日は朝の散歩に行かなかったのですが、いつもは夕方まで我慢しているんですけどね。でも、ちょっと安心しました。

ちなみに②。友達のゴールデンのお話です。初めから家の中にトイレは設置せずなので排泄は外でのみ。その後、ゴルが年を取ってから新たに迎えた小型犬のために家にトイレを設置。

ゴルは相変わらず外でしかしない子だったそうなのですが、お腹を下した時に、小型犬のトイレに駆け込んで初めて排泄したそうです

こういったこともあるんですね。でもうちの愛犬にしても、友達のゴルにしても、トイレの存在はわかっていたわけですから、年取ってからor病気になってからトイレを設置したケースにおいては、すんなりと覚えてくれるだろうか?という疑問はあります。

ひろ

うわっ!久々にう〇ちある!おか~さ~ん!!

サン

(そんなに騒ぐことかよ…)

愛犬の健康/ストレス軽減につながる

うちの愛犬はご褒美おやつ欲しさにトイレに行く

これも、大きなメリットです。成犬は12時間トイレを我慢できるといっても、やはり個人差というものがあるのでは。

膀胱や腎臓が弱い子、それこそ頻尿の病気持ちの子などはどうなるか。この辺、膀胱炎持ちな私はちょっと過保護に考えてしまうのです。

前項の愛犬の話でいいますと、5年以上家で便をしなかったものですから、家では出さないのが普通だと思っていました。しかし、今まで実は我慢していたのかもしれません。

犬は話せないので、身体でメッセージを出しているのかもしれませんが、なかなか気づかないものです。

トイレを設置しますと、うちでは毎日2~3回、一人で行っています。散歩でもマーキングを含めて結構するので、そう考えれば、人間くらい(人間の平均回数は「6回前後/日」らしい)行くのだなァと思います。

よく、「家にトイレがなければ、そういう(=おしっこを我慢できる)身体になるから」とアドバイス頂くこともあるのですが…、果たしてどうなものなのか。犬に聞いてみないとわかりませんね。

私個人の意見ですが、家でする愛犬のおしっこ量を見ていると、やはり設置して良かったと思ってしまいます。

しかし、うちの愛犬は、おやつ欲しさにトイレに行きます。昔のトイレしつけ中のご褒美チビおやつがそのままになっており、小腹が減ったとき/飼い主が自分の好きな物を食べているときに、無駄に排泄しに行きます。

「トイレ行きますからね(ちゃんとご褒美くださいね)」と目線で訴えてくるのがウケるので、そのままにしちゃってますが。

飼い主の食事内容によっては、30分前に行ったのに、また行くので当然出ません。その際は、水を飲んで水量をカサ増し、再度頑張っています。

それで出したのが直径3㎝丸の量であると、私も呆れてあげないことも。落ち込んでクレートに入り、ふて寝してます。頑張ったのにね。

サン

あらっ!更にいいおやつ食べてる!また行こっと

ひろ

いい加減にせーよ、膀胱おかしくなるぞ

尿の状態を確認できる

愛犬のおしっこの状態を確認する飼い主

便は、散歩中に状態確認できますが、尿は外でされても、なかなか確認できません。しかし素人目にも、毎日の尿の状態って結構違うものなのです。

臭い濃さ(粘度?みたいなもの)。素人で確認できるのはこれくらいですが、毎日観察していますと、出す時間帯、膀胱に貯めている時間帯、愛犬の疲労具合(前日寝るのが遅かった/前日お客さんが来て疲れた等)によって、「恐らくこんな感じの尿でしょうね」という指標がわかってきます。

うちの愛犬で例えれば、朝一発目のおしっこ/疲労中/などは濃い色で、粘度も高そうな(←素人目です)おしっこです。ちょい臭いもします。(人間も同じですね)

もし元気バリバリで、一時間前におしっこをしているのに、このような濃いおしっこが出たらちょっと心配です。このような時は大抵、色が薄くサラッとした感じの無臭のおしっこだからです。

昔飼っていたネコは、お決まりの腎臓の病気で早くなくなってしまったのですが、通院時に獣医さんが「大分前から血尿が出ていたかもしれないね」とお話されたのが、何となく引きずってしまいました。もっと早く尿を見れていれば…なんて無理なんですがやはり思ってしまいます。

そういった意味でも、何か重大な病気でも隠れていて、素人目にもこれは!とわかることがあれば、ちょっとラッキーとも思うのです。

まとめ

メリットだけ見れば、家にトイレがあった方がいいと思っちゃいますよね。ただ、デメリットも小さくないので、結構悩んだりして…。小型犬ならいいですが、中~大型犬の場合は二の脚を踏んでしまうと思います。

でもサイズが大きいからこそ、メリットの恩恵が大きいわけです。

私の一番のデメリットは、トイレにまつわる失敗に数年苦しまされた事ですが、それも彼がもっと年取ればメリットがぐーんと大きくなりそうです。

一緒に世話をしてくれるご家族がいれば、なくても良さそうですし、住居が狭かったり、換気が極度に悪い部屋にしか置けない場合は、ない方に分配が上がるかもしれません。

我が家は生活環境が二階ですし、大型犬の散歩をできるのが私しかいないため、トイレを置く選択をしましたが、お家の様々なご事情によって、メリットが大きいか、デメリットが大きいかはそれぞれだと思います。

ひろ・サン

サンの場合は、あって正解だったね♪

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