今年7歳になる愛犬(ゴールデンレトリーバー♂)が、散歩中グキッと足をくじいて数日寝たきりに。我が家は生活圏が2階。外に出るには恐怖の階段があるので、相当焦りました。
幸いにも、愛犬が自分で少しずつ回復してくれたので大ごとな介護をせずに助かりましたが、今後のためを考えて、用意しとくべきだと痛感した介護グッズをご紹介します。
あると安心な大型犬の介護グッズ
家用トイレ
サン(愛犬)が寝たきりになって大変だったことがまず「排泄」でした。
我が家は一階が仕事場で、2階居住ですから、悩むことなくサン(愛犬)がいる居間にトイレを設置しましたが、今回と災害時ほど、その有難みを感じたことはありません。
怪我後2日間はちょっとの立ち上がりも困難だったので、床に排泄してしまいました。その後少しずつ立位が取れるようになると、外までは無理なものの、介助しながらトイレに行けるまでにはなりました。
トイレに行けない2日間は、床にするのが嫌なようで極限まで我慢し、1日1回でした。便は2日半出しませんでした。
もしトイレがないと、3本足の愛犬を階段からどうにかして降ろさねばなりません。私一人では到底無理でしたから、トイレの存在に本当に感謝です。
また、今年夏の大雨で、我が県で初めて市の中心部が浸水するということがありました。私の家も水に囲まれたので、丸一日家から出られなかったのです。その時のトイレの頼もしさといったら!!
大型犬こそ、家のトイレは必須だと痛感した次第です。
防滑マット(全体に)
この機会に全面きれいに敷きなおし! | 完成。どうかね |
『犬はフローリングだと滑るのでマットを敷いた方が良い。』これですよね。我が家も昔は犬部屋を全面マットを敷いていました。が、毛の掃除が大変+不潔なのと、分離不安のサンはマット上に粗相癖があるのとに嫌気がさし、彼がよく遊んでいる箇所だけ残して、ほぼ取り外してしまいました。
フローリングが露出しているところは『ペット用防滑・防水ワックス』を定期的に塗布しています。ワックスも完全に頼りきれないですが、ゆっくり立ち上がったり、歩く分にはしっかり踏みしめられている感じがあります。
しかし、怪我以後はフローリングを踏むのに何となく構えている感じがありました。マット部分は恐れず踏んでいます。
こうなった事態に反省し、急いでほぼ全面マット取り付けました。
防滑マットもたくさん種類がありますが、我が家は昔からジョイントマットを愛用しています。ペット専用の防滑マットが一番良いとは思います。しかし、サンは分離不安でいまだ留守番中の漏らし癖があるので、おしっ〇が、マットの下に流れこむと大惨事になります。20畳ぐらいのマットを一枚で敷ければベストなのですが…。
犬部屋の床は、プロに施工してもらいたいですよね…贅沢を言えば
その点、ジョイントマットは取り外しできるし、迷いなく捨てれるので楽ちんなのです。
また、厚みがあって気持ちよく、サンもお気に入りのようです。しかし、「ジョイントマットはかえって滑る」場合もあります。私自身、濡れている状態+スリッパで滑ったことがありました。
恐らくサンの場合は、私がビビりで爪切りが下手なことにより、マットに食い込む爪があるので、柔らかい素材がかえって合っているようです。
階段用滑り止めマット
途中の踊り場の貼り付けが難しかった |
階段部分も強化です。以前まで足があたる部分だけ(約45×20㎝)の階段用吸着マットを一段ずつ敷いていました。今では足の運びも思うように動かなくなってしまったので、足がどこにあたってもいいように、滑り止めマットで全体を覆うように貼りました。
見ていると、スタートの踏み出しからして、いい感じに勢いがつくようです。恐らくジョイントマットと同じで、マットに多少爪が食い込み(?)踏ん張りが効いているみたい。
着地する所はマットをかなり厚めに敷いて、足へのショックが軽減するようにしました。サンは完全右側通行なので、右半分を覆います。左半分はスリッパを履く母が逆に滑りそうで怖いというので、フローリングを残してありますが、私としては大きく転倒した時のことを考えると、全面分厚いマットで覆いたいところ。更なる試行錯誤の余地があります。
抱っこひも(キャリーハーネス)
『排泄』に加えて大型犬の介護で大変な問題、それは『移動』でした。
短時間、愛犬を抱っこサポートしてくれる紐つきハーネスです。意外にも有名アウトドアブランド製品でした。愛犬と一緒に激しい山登りなどを楽しむ時に使うのですね!へー、そんな状況、憧れる!もちろん介護用としても重宝します。
我が家は階段用に買いました。こういうグッズがあるとは知らなかったので、ネットで『大型犬 抱っこの仕方』を勉強してはみたのですが…。今までサンの抱っこをしたことがない上に、平地でなくいきなりの階段デビュー。怖すぎる。一緒に転げ落ちたらと思うと…。
この抱っこ紐を注文してから到着までに、サンは自分で何とか階段昇降ができるようになっていたので、リアルタイムでは使いませんでした。
今後のために、予習は大事ですね。慣れるまで練習してみます。試しにやってみると…
ひーふーみー | 意外とすんなり。でも辛い! |
一回でいけました!サンも暴れず。しかし、不自然な後傾姿勢になって腰が辛すぎる。結構重い…!サンの体勢も、縦型だと、頸椎~腰椎に負担がかかって良くないみたいです。
サンを支える手の位置、紐のベストな長さ調整(できるだけ身体に密着+紐をギリギリ短めにすると楽)、膝腰の力の入れ方など。慣れるまで要練習です。
サンの体勢はマシに。私の背中はやっぱ辛い |
紐を短めにセットしたら、大分よい。サンも横型になって、彼的には楽だと思われます。まだ私の背中が決まらず、前傾になりすぎて痛い…!(次の日、右肩甲骨を痛めました)
高い所にいてもらってから、ヨイショといけば楽なんでしょうけど、足が痛いのに高い所に行ってもらえるわけでもないので、床からの持ち上げになってしまいます。
慣れれば、階段もいけそうな感じではあります。サンも意外に暴れないので良かった。でも私自身、10年後はいけるかな…。
歩行サポートハーネス
行くかね | よし、行こ! |
階段を降りる時はいいのですが、上る時に初めの一歩が踏み出せない時があります。後ろ足用の補助ハーネスを用意しました。色々なタイプがあります。初めは、足を通す穴が付いているタイプが安定していいかな、と購入しました。
が、考えたら足が痛いのに装着するまで負担がかかるのと、持ち上げると股関節にモロ重心がかかってそうなので、シンプルな胴巻きタイプに変えました。多少ずれて安定面では劣りますが、サンにはこちらが合っています。初めはとまどっていましたが、大分慣れてきました。
このハーネスが届くまでは、私がヨイショと下腹部と鼠径部の真ん中あたりを持ち上げていました。が、なんともコツがつかめない。そして私も結構、腰にくる…。病院の先生に、長めのタオルか紐でいいよ、と教えて頂きましたが、身体への食い込みが強くて痛そう。
こちらは、腹にあたる部分にふわふわが付いているので、食い込みなく良さそうです。私も自分で上げてやるより、大分楽です。我がままを言えば、患足だけ持ち上げたいところなのですが…。
散歩中は自力で歩くので、階段での初めの一歩のみ使用しています。
ペットキャリーカート
怪我当初、寝たきりになった時はついにカートかよ…と哀しくなりましたが、日を追うごとに回復し、散歩も長く行けるようになったので購入まではいたりませんでした。
私は足に負担をかけるならば、散歩の帰りだけでもカートを使った方がいいのかな?とも考えましたが、先生いわく、歩く意思があるなら歩かせた方がいい、とのこと。筋力が弱る方が恐ろしいとのことです。確かに、寝たきりになってたったの2日なのに、患足の大腿筋がげっそり衰えたのにはびっくりしました。
素人では判断が難しいものですね。多少無理をさせてでも歩かせたところ、(家の中などの短距離です)回復に向かった感じがありました。
3ヶ月経って、散歩も1時間コースに行けるまで回復しました。いざとなれば緊急的にキャンプ用カートがあるので、購入は保留していますが、早めに犬専用のものを用意したものか。結構大きいので保管場所がなぁ…。
【当たり前ですが①】車
当前のようですが。我が家は愛犬が怪我をした時、車がありませんでした。大雨水害により車が廃車になってしまったのです。
気軽に頼める人もおらず、タクシーも足が痛いサンをうまく運ぶ自信もなく(毛を落とさなければOKとのことでしたが、その余裕もなく)、すぐに病院に連れて行ってあげることができませんでした。
幸い、大きな怪我ではなかったので良かったものの、ケージで運べない大型犬は、車必須ですね。改めて、車の有難みがわかりました。
【当たり前ですが②】散歩中は携帯所持
私は散歩中にスマホを落とすシチュエーションが嫌で(重いし)、ほぼ持ち歩いていませんでした。これが仇となって、サンの怪我当日も電話がありませんでした。
タクシーに頼み込むか、最悪、見知らぬ方に電話をお借りするか…とオロオロ考えていたところ、飼い主頼りナシとみたサンがほぼ3本足で痛々しく帰宅という、大変可哀そうなことをさせてしまいました。
電話があれば、家にいる母にクレートか、キャンプ用カートを持ってきてもらえたのに…。
幸いにも、家から徒歩10分もかからない公園にいたので、何とかサンも頑張りましたが、これが1時間コースだったらと想像するのも恐ろしいです。
最後に
愛犬の介護問題。辛くて考えたくないですよね。私も、『7歳とはいえ、全然元気だし』と現実逃避をしていました。悲劇はいきなり、ボール遊び中の出来事でした。ちょうど着地したところがデコボコした地面で、グキッといってしまったんです。
今回は幸いにも回復してくれましたが、介護問題を考える機会になりました。サンが大きくて重い、そして介助できるのが私だけということが、現実問題としてのしかかり、介護の厳しさを痛感しました。
介護用品にしても、ショップやホームセンターでは、大型犬のものはほとんどないのですよね。ネットで注文できるのは有難いんですが、その日のうちに手に入らない。
一番大変だったのが、排泄と移動でした。うちでは家にトイレがあるのでまだ助かりましたが、2階居住なので、家でする習慣がサンになければもっと悩んだと思います。また、重いサンを移動できなければ病院にも連れていけません。
1階であれば、例えば「滑りやすいブルーシートをサンの下に敷いて引きずりながら玄関まで」とか、「キャスター付きイスや台車に載せて」などを考えましたが、階段だけはどうしても…。
もし、大型の愛犬が全く動けなくなったら、のシュミレーションをしておくことは非常に大事だと思いました。
こんなシュミレーションをしておきたい
① 排泄はどうなるか?
② 移動したい場合、どのように運ぶか?
③ 移動する際の障害場所はどこか?
④ どんな介護グッズが必要になるか?
我が家では、この4つが問題でした。大きい専用のカートなどは、保管場所もありますから元気なうちに用意するのは難しいにしても、最低、『短距離移動』(家の中/玄関から車までなど)するためのグッズはいざの時にすぐ使える様、用意しておくことを強くおすすめいたします。
また、家中の『滑り止め対策の見直し』です。我が家では改めてサンの通り場所を見直したら、まだまだフローリング箇所も多かったため、大いに反省いたしました。
みなさまのかわゆい愛犬のために、少しでもご参考になれば嬉しいです。