うちのサン君はゴールデンレトリーバー。長毛だし、身体もでかいし、ある程度覚悟していた抜け毛。でも、実際飼ってみると、想像以上にすごかった…。私が気になるのは、「量」よりもその「散らばり具合」。
その対策としては、やはり「ブラッシング」、「シャンプー」、「服(犬のみならず人間の服も選択が重要)」です。
基本的なことばかりですが、実際行ってみての個人的考察もありますので、是非今後のご参考にしていただければと思います。
長毛大型犬の抜け毛対策-5つの基本
ブラッシング
正直、抜け毛対策としてのブラッシングの素晴らしさは、さぼってみないとわかりません。毎日ちゃんとブラッシングをやっていても、はっきり言って抜けることは抜けるのです。
サンがいるところ、特に毛が吸い付く素材のものは毛だらけです。しかし、例えばブラッシングを一週間さぼると…!まあひどいこと。
私の感覚で言えば、「毎日ブラッシング組」と「一週間さぼった組」を比較すると、十分の一は違う印象です。
ブラシも様々な種類があります。知り合いのトリマーさんにいわく、長毛種犬の毎日のブラッシングは、ピンブラシ→スリッカーブラシ→コームが良いとのこと。ごそっと取れる、スクラッチャー(抜け毛)ブラシは1~2週間感覚で、というのが一般的なようです。
それぞれ用途が違うものなので、きちんと使い分ければ良いのでしょうけれど、私は大体、ピン→スリッカーで終了しています。(毎回、コームで整えるのが面倒くさく。どうせカーリーヘアだし…)
ブラシの種類 | (あくまで私の)考察 ※本格的な詳細はプロにお聞きいただきますようお願いいたします |
---|---|
ピン | 抜け毛とりではない。マッサージ感覚。ブラシの手はじめにまずこれで準備運動。 |
スリッカー | 小さい毛玉など取ってくれる。ある程度抜け毛にも〇。毛がからむので除去が ちょい面倒。 |
獣毛 | 小さいゴミ、ほこりとり。毛なみつやつや。毛がからんで除去が面倒くさすぎる。放置。 (私は豚毛使用) |
コーム | お毛毛美しく。最後の仕上げ用だが、カーリーヘアだとけっこうからむので やる気を失った。 |
ラバー | グローブタイプなど、何種類も買ったが・・・抜け毛は取れるが、期待値ほどでは。小回りきかず。 |
スクラッチャー | 最強。永遠と取れます。中毒症状(飼い主)。腹八分目を胸に。 |
私の失敗談を一つ。「スクラッチャー(抜け毛)ブラシ」という超最強アイテム、これをはじめて手にした時のこと。まあ、取れるんです。ブラッシングしている限り永遠と取れます。世の中にこんな素晴らしいものがあったのかと感動するくらい。
一回で夜店のわたあめ半分サイズが除去できます。しかし、途中で怖くなってきたんです。だって、本当に終わりがないんです。
…あれ、なんかおかしい。さすがにこんなに取れていいわけがない。そして、気づいた時には、芭蕉扇のように立派だったシッポが、まるで土間帚のようになっておりました…。
トリマーさんに聞くまでは、「ブラシで抜ける毛≠不要な毛」ということがわかっていなかったのです。必要な毛も除去してしまい、もうあのふさふさ感はなくなりました。そのうち生えてくるだろうと思っていたのですが、生えてきません!大失敗。
サンには本当に申し訳なく、身体に対して尻尾がしょぼい、残念なゴールデンになってしまいました。
なんかおしり寒いような
ごめんちゃい
そしてスクラッチャーブラシは、素材が強固なステンレスなので、強くやると確実に犬は痛いと思われます。皆様もどうかお気をつけて。
とにかく、理想は適度なブラッシングを毎日、がっつりは1~2週間に一度、といった感じです。
やったあとは毛並みがまるで違い、皮膚状態もキレイです。(でも1時間で元に戻るような。サンがカーリーだからなのか、私の目が慣れちゃうのか)
シャンプー
抜け毛が減る、皮膚状態がキレイになるといった点では、どんなに毎日ブラッシングしようが、たった一度のシャンプーにはかないません。シャンプー後に丁寧にブラッシングすれば、3日~くらい保ちます。(散歩状況にもよるのでしょうが)
抜け毛もその3日間は、全くといっていいほど気になりません。シャンプーって、抜け毛対策にするものではないのですが、人間みたいに毎日風呂に入れればなあ~とつくづく思います。であれば一緒に夜寝るのになあ…。
普段それほどブラッシングもさぼっていないのに、さらにガバッと抜けます。素晴らしい!ただ、風呂後にまたブラッシングしないと、短くてふわふわのお毛毛が大量に出ます。(ゴールデンはダブルコートといって、二層の毛なのですが、その下層の短いふわふわが舞います)
化粧水など顔に塗った直後に、「サぁン~きれいになったねえ~」なんて抱きしめようもんなら、顔中毛だらけになります。注意しましょう。
また、風呂後、1~2日はその毛が部屋中に舞います。掃除機タイムの回数を多めに。それをこなせば、3日間は天国そのもの。貴重な抜け毛なしライフを謳歌しましょう。
洋服(犬)
私はサンに洋服は着せないのですが、お腹までのTシャツを頂いたことがあるので、その際の検証です。結果は…「確かに有効とは思うが、結局全身着せないと全然抜ける」
「洋服自体に毛がつく。毛がつかない素材(ダウンなど)の服は人間が触って気持ちよくない(シャカシャカしているなど)」「結局冬しか着せれないよね(暑がる)」「洋服部分はモミモミできない!」
ネット等で拝見しますと、大型犬の洋服ってTシャツタイプのものが多い気がします。なので、上にめくれてきたりします。(これはものによるかもしれませんが)めくれなくても、身体の三分の一は露出しているわけで。
どこもかしこも抜けてくるから、結局三分の二の量は抜けるのか、と適当な分析。私の印象では、結局カーペットなどに付く毛の量はあまり変わらないかも、というもの。全身着せれば全然違うのでしょうけれど。さすがにそれは。
でもまあ、雨の日に全身レインコートは着せるのですが、それから考えると、有効と思います。大雨だろうが、着せているところは全然濡れていませんものね。(当たり前か)
でもブラッシングはどうする?いちいち脱がせるの面倒くさそう。そして一番最悪なのが、来ている洋服にも抜け毛がつく。それが一番不快でした。その洋服を着たまま、毛だらけのカーペットでゴロゴロされた日にゃ。
もうちょっと年を取ったら、防寒として、腹巻と心臓巻きくらいさせようかな、と思っていますが。
服着るのやだなあ
大型犬は心臓に負担くるらしいぞ
洋服(人間)
ところで!自分の部屋着に抜け毛が大量につく、これ最も不快ではありませんか?6年近くもたった今でこそ、もう慣れたのですが、3年くらいまでは結構気にしていました。飼う前はここが盲点でした。
長毛種のねこも今まで二回飼ったことがあります。人懐こかったので、毎日ぴったりだったのですが、毛を気にしたことは一度もありませんでした。しかし、長毛で大型犬となると、やはり全然違います。
普通の環境であれば、部屋着ってリラックスするためのものですよね。部屋着で寝室に入れないとか、チラッと見ただけでも部屋着に数十本近く毛がゆらゆらしているとか、普通の感覚で言えばあり得ないですよね。
夏はTシャツと短パンでいいのですが、問題は冬です。
ある程度覚悟はしていたものの、はじめの一年は病気のようにコロコロをかけていました。犬を飼うにしては、私が神経質すぎるのかもしれませんが。知人に聞いても、あまり気にしてないようなんですよね…。
そのうち、毛がつかない洋服に変えればいいんだ!と気が付き、色々試してみました。ちょっとバカバカしいのですが、下の表をごらんください。
素材 | (あくまで私の)考察 |
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ウィンドブレーカー | シャカシャカ~ガサガサ素材は優秀 薄いしっとり系はNG |
キルト(ダウン)パンツ | まずまず優秀 安くて薄いのはあまり良くない 厚いガサガサはほぼ良い |
フリース | テカテカツルツル素材はOKだが長期もたない しっとり/もこもこはNG |
綿(ジーンズなど) | 付くが気にならない程度 綿100%だと尚良し 長期もつ |
フェイクレザー | 吸い寄せてNG |
はじめは、厚いウィンドブレーカーのようなシャカシャカしたのを着ていました。裏がもこもこしたスノーウェアです。(雪国なのでこれくらい着ないと寒い)
でも、物によっては静電気によって逆に毛を引き寄せるので、ベストなものを選ぶのに10回とは言わず買い換えました。表面のコーティング素材によって全然違うのです。ガサガサした感触のものはほぼOKです。
しかし、毛がつかないのはいいけれど、全然リラックスできない。仕事が終わって、堅苦しいユニフォームを脱ぎ、今度はガサガサスノーウェア…。
デザインも限られて、黒っぽかったり男性物だったり、着ていても見るだけでも疲れる素材でした。当たり前ですよね、外用のものですから。
それで今度走ったのが、フリースです。ただこれも、物によっては全然違って、もこもこしたフリースは全然ダメ、しっとりしたフリースも吸い寄せる。一番いいのがテカテカツルツルした素材のフリースです。ただこれにも欠点がありまして。
洗濯によって表面のツルツル素材がなくなっていくんです。普通に洗濯していたら、ワンシーズンです。もって2年かな。
ジーパンのような分厚い綿素材もつきにくいですね。ついても、さらっとしてるので、とどまらずに落ちてくれる。ただ、冬にジーンズは寒いっ!(ジーンズの下にレギンス?だめだめ、めっちゃ毛がつきます)
あと試したのがフェイクレザー。これいけるかなと思ったら、吸い寄せてだめです。キルト(ダウン)パンツは良かったです。暖かいし。でも結局、スノーウェアと変わらんような。
現在は、やはりもこもこが一番リラックスできると気づき、表面のツルツル成分がとれたフリースに落ち着きました。要は、「諦めた」「慣れた」「あまり(自分の服を)見ないようにしている」ということです。
もし、以前の私のように自分の服にストレスを感じている方がいらっしゃれば、上記のものをお試しください。ただ、一概に例えば「フリース」といっても、素材の配合や質にもよるので、なかなかこの辺りが明確にお伝えできないのですが…。
そばに私がいれば、「あ、この素材ね。OK風の顔しといて、全然裏切るタイプですよ」とお教えできるのになあ。
良い素材にあたれば、コロコロの回数とストレスは格段に減ります。
なんか負けた感くやし
トリミング
この項に関しては、ごめんなさい。サンは行ったことがないのです。じゃあ載せるなよ、なのですが、私なりの想像と考察だけ述べさせて頂きたく。やはり毛が長いので、ある程度カットしてもらえば、抜けるにしても、目に付く量は少なくなるとは思います。
私の知り合いの中に、ゴールデンをトリミングに連れていく人はいないのですが、「真夏はバッサリ自分で切る」といったツワモノがいらっしゃいます。
抜け毛対策というより、暑さ対策です。(介護の時に自分でカット、はよく聞くのですが)その方は過去4匹もゴールデンを飼っているベテランさんなのでできるのでしょうけど、私は怖くてとてもできません。
実際抜け毛は減るのか?聞いたところ、答えは「多分抜け毛も減ってるんじゃないの?」だそうです。
やはり、プロが行う抜け毛対策のトリミングとはまた全然違うものなんでしょう。
カットした毛はまた伸びてくるのか?聞いたところ、「全然伸びてくるよ~」との事。しかし、私は以前、サンのしっぽに、しぶといオナモミ様のもの(くっつく草の実)が絡んで、カットしてしまったことがあり、以後生えてこないという苦い経験を持っています。
恐らく、「伸びてくる部分はまた伸びてくる」が、「二度と生えてこない部分もある」のでは?と思っています。お尻まわりのどーでもいいところは新たに伸びているのですが、シッポなどのビジュアル的に超重要部分が伸びないんですよね…。
ですから、私のような不器用人間は、やはりプロにお願いしないと。
今のところ、サンがトリミングに行くことはまずないと思われますが、もし機会があればまたご報告します。
まとめ
抜け毛対策といっても、やはり限度があります。仮に気が狂う一歩手前、であれば全身服を着せることで一挙解決なのでしょうが、そこまで気にされる方であればわざわざ大型犬を飼おうとは思わないでしょうし。結局いつかは脱がせてブラッシングいないといけませんしね。
どの方法がベストなのか?私の正解は、せこせこ毎日ブラッシング+掃除、たまにシャンプーのルーティンしかない。結局は、当たり前のことをコツコツと。やはり基本が一番でした。
毎日こつこつお願いします
だね
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抜け毛掃除グッズも色々ありますね。私も何個か使ってみて、“やっぱりこれがベストか”と結論に至った経緯があります。
様々な抜け毛用掃除グッズを使ってみた考察。↓