人生短し、やっぱり私は犬が飼いたい!という気持ちがおさえられなくなった方。
でも大邸宅で一人暮らしなわけではないし、気軽に「ゴールデンが飼いたい」なんて言おうもんなら、まず冗談と取られるでしょう。マジです、とばれた瞬間に大嵐が吹き荒れること必至。
プチ動物苦手の母。何よりも“犬は外につないでご飯はねこまんま”、家の中で飼うなんて想像もできない昭和中期生まれの頑固父。
膨大な犬関連の書籍、ネットで情報をあさり、実際の飼い主さんに話を聞き、一つの命を最後まで寄り添う責任にゆるぎない決意を固めたら、ご家族説得のために、参考にしていただきたい行動をお話します。
上記10項目を補足します。私の場合、ラスボスは父でしたから、父を例に出してお話します。
大型犬を飼うために、私が反対する家族に対して行った10の攻略方法
(いれば)まず、兄弟を味方につける
始めにおさえましょう。しかし、「俺は犬は嫌いだ」「お前、今まで何回動物飼って死なしたよ」的な、かえって敵キャラに転じやすい、いじわる兄貴などであった場合、論外です。
きわめて動物好きな兄弟であれば満点なのですが、「まあ、親を説得できればいいんじゃない」のような回答が得られる場合、すぐさま味方に引きずり込みましょう。
たまにの帰省時、親に「犬飼ってると、長寿効果もあるらしいね」などと、一言もらさせるのを忘れずに。
反対しないで
父の寝床に「犬を飼うメリット」の紙を置いておく
実際的な陥落方法はこのあたりから始めましょう。「犬を飼うと人生がどんなに素晴らしくなるか」など、わかりやすく箇条書きにしたものを手に、寝静まった父母の寝床に侵入しましょう。
父母の年齢も考慮し、字は大きく、簡潔に。「なんだ、読みずらいな」と眉間を寄せられたら、逆にマイナス。
これは今後何回も行う行動なので、一発目は簡潔にしておきましょう。とりあえずこちらのスタンスを意思表示しておくくらいでOK。やりすぎ注意です。
やりすぎると逆効果
トイレの壁に犬の写真を張り付ける
自分が飼いたい犬の、誰が見ても間違いなくかわゆいであろう写真を拡大してトイレの壁に貼り付けましょう。老眼が入っている父のために、大サイズにすること。と、言ってもどうせまともに見てくれません。まあ、「この犬が飼いたいわけね」と認識してもらえばOKです。
ぼくだよ
父愛用の物や、受話器などに犬の写真を張り付ける
この辺から、押せ押せ攻撃に入っていきますが、あくまで、敵の様子を見ながら、やりすぎ注意です。
もし、「お前、いい加減にしろ!」くらい相手をイラつかせたら、1~2週間はおとなしくしてみましょう。潔くトイレの写真を剥がした方がいい場合もあります。
私は、電話の受話器、父愛用のメガネケース、ペン立て、テーブルや勉強机の父席に写真を貼りました。父の写真に一緒に合成して、フォトフレームに飾っておきましょう。クスっとしてもらえれば有効です。
かけひき
父にとっての「犬を飼うメリット」を説く
こちらの話を聞いてくれる奇跡的チャンスに備えて、『犬を飼うことによって得られるメリット』は、しっかり頭にインプットしておきましょう。
私の場合、肩こり持ちの父に「ゴールデンって頭いいから、肩たたきなんかのしつけもできるんだってぇ」しかり、海釣り好きなので、「ゴルを助手席に乗せて、釣りに行ったら楽しいよね」しかり、「犬の散歩による健康の効果って…うんぬん」この辺は必須でしょう。
具体的なデータを入れることを忘れずに。ドイツの〇〇大学の研究によると…的な資料をさっと出すと、「こいつ結構マジだわ」と、こちらの決意のほどを理解してもらえるでしょう。
飼いたい犬種の素晴らしい点を、誇大広告しましょう。「世界の素晴らしきワンちゃん(欲しい犬種にすり替え)が、いかに飼い主の危機を救ったか集」はバイブルとなるでしょう。
「ミネソタ州だかで、20匹のオオカミから飼い主を見事救ったんだって」などの、ある程度ビッグな例を出した場合においても、ウチ周辺でそんなシチュエーションあるかよといったツッコミは、この際無視して突っ走りましょう。
今の時代、犬くらいいなきゃ生き残れないかもねえ
犬を飼いたい理由と、その責任に対する確固たる決意を話す
こんなチャンスは二度とないと思って、真剣に語りましょう!最後に「…ですからどうかお願いします」と、土下座くらいできると、なお、よし。
もちろん、趣旨は「親に一切迷惑かけずに私一人の責任で」に力点を。(どうせかけるんですけどね)
また、「最近、何もかもうまくいかないしー、このままだと一生一人かもしれないし…」などと、弱い自分をみせて、親心をくすぐる手も。
(ご両親により、逆効果になることもあります。)「だったら真剣に、まともな相手を見つけることを重点におくべきじゃないのか」などと、超めんどくさいことになりかねません。
本気度をわかってもらおう
父母の知り合いで犬を飼っている人に、メリットを伝授してもらう
そろそろ文章が長くなってきましたので、最上部のマンガを見てください。わたしの場合、結果、このオチです。ミッションを忘れ、自分の話にもっていく方は要注意!
あくまで、父母が気を使わない、彼らの知り合いであることが大切です。いきなり、自分の友達を連れてきて話してもらうのは、逆にひかれてしまいます。そのタイミングも、押しつけがましくならないように。
でも、これは一番効果があったかもしれません。父も段々のってきて、色んな質問していましたから。この辺から、父の感情が傾いてきたかな、と思います。攻略し始めて2ヶ月くらいかな。
あ~それ以上余計なこと言うな~!
父と散歩し、犬がいたら、飼い主さんに話しかけてみる(いい人であれば)
これは、前項に近いのですが、実際のわんちゃんに触れたり、飼い主さんの話を聞くことで、「ウチも飼ったらこんな感じか」というイメージを植え付けることができます。
いかにも、しつけがちょっと…のわんちゃんがいた場合は、父の視線をすぐそらさせなければいけません。
私は飼いたいのはゴルだったので、いかにもお利口なラブを散歩させている飼い主さんが「犬、いいですよ~」なんて言いながら、サッとリードさばきもあでやかに、美しい余韻を父に残してくれた効果はかなり有効でした。
しかも、美人お姉さんで更にヨシであった
父母の「犬に関する質問」には完璧に答えられるようにしておく
ここまでの段階になれば、もう、半分くらいは傾いているといっていいでしょう。押さえ時です。まあ、メリットの質問はこないでしょう。デメリットが主です。
「毛は抜けるのか」「臭いはどうか」「無駄吠えしたらどうするか」「お前が病気になったら誰がみる」「なぜ小型犬じゃだめなのか」。
「あ~、そこ気づいちゃいましたか」と、こちらが焦るような、経験値の高いところを見せつけてくるでしょう。
げげッ!予想外に結構来るね…
しつけに対するあなたの決意はもちろん固いでしょうから、それでもだめなら、スクールに入れる、そのお金は貯めている、など、解決策を話しましょう。
病気になったら、などの無理があるところは、「その時は頼るべき唯一のところです」、と真摯に頭を下げましょう。「逆に健康に気を付けるようになるからいいかも」などと、メリットをプラスして返す手も。
毛や臭いは、「個人差があるらしい」「毎日ブラッシングで大分違う」「臭いと思ったら言ってね。すぐ風呂にいれるから」など、嘘は言えませんが、ちょっと濁した感じでまとめましょう。
もちろん、それくらいのケアは当然、やる覚悟ありきでですが。
勝負どころ!
父がホームセンターや、ペットショップに近いとこに行く際は、喜んで付き合うべし
実際に犬を見れ、触らせてくれるショップ周辺に父が行こうもんなら、もうチャンス到来です。絶対お付き合いしましょう。
父が、「ちょっとホームセンター(ペットコーナーあり)行ってくる」なんて、車のキーを探してるもんなら、0.1秒のすばやさで、「あー、あたしもカラビナ欲しくてさ」と、カラビナが何であるのか父が考えてる間に、運転席へ直行です。
欲しい犬種がいるショップを調べておくことも重要です。いつ、そのチャンスが訪れるかわかりませんからね。「ちょっとだけ見てみようよ」と腕を組みながら、強引にいきましょう。「いいよいいよ、」と言いながら、絶対、興味はあるはずです。
もちろん、お目当ての犬がいれば、抱っこさせ、触らせてもらいましょう。もうその効果は絶大です。(これで全く効果がなければ、結構厳しいかもしれません)
父が大分のってきたところで、一旦ひいてみましょう。(数日、自ら犬の話をしない) 脈多きにアリであれば、「最近ゴールデンだかはどうかね」と、向こうから探りをいれてくるでしょう。しかし、焦らず。
そこで「やっぱかわいいでしょ!?飼いたくなったでしょ!?」なんて唾を飛ばして言わないこと。「そうだね~、あの子どうしてるだろう?またお父さんのひまな時行こうよ」と余裕かつスマートな演技力を。
フッ、まァ軽いもんよね
まとめ
私の場合はこの辺りを用いて、無事3~4ヶ月あたりで、「ひろ(私)、ちょっとゴールデンレトルーバー見に行くか?」と父自ら言わせることに成功しました。
まあ、そこから先も色々試練はあったのですが…。最後に一つ。注意は父だけに向いていてはいけません。
父がこちらの思惑にはまってきているのを良しとしない母。
「狭い家のどこに大きいトイレを置くわけ?」などの的確で強烈な一撃により、清潔を常とする父が一気に現実に引き戻されることも、十分あり得ます。
そんな土下座あり涙ありの苦労も、犬を飼える喜びに比べては、霞に等しいでしょう。もし、一つでも参考になれば、幸いです。
結構な精神力使ったよね
ちなみに、「他の家族の協力なしに面倒を一生みる(金銭的にも)覚悟がある、できる環境におられる方」にお話ししたもので、気軽に犬を飼うことをお薦めするものではありません。
ご家族に犬アレルギーがある、犬に対する恐怖心があるなど、こちらの決意だけではどうにもならない場合は問題外でしょう。
また、本能的に強い闘争心があったり、吠えやすかったりする犬種も、プロのトレーナーでもない限りは、住宅地で飼うのはまず難しいでしょうし。
どうか、犬とご家族、みな様が幸せに過ごせる生活をお送りできますように…。
がんばってね!
【犬を飼うことに大反対だった、家族のその後?!