どうしても犬を飼いたい!でも家はアパートやマンション…。ペット可であるものの、果たして近隣の迷惑にならないか?狭くて犬にとってストレスにならないか?色々不安点はありますよね。
私はゴールデンレトリーバー(♂)を飼っています。住居は木造一戸建て二階なのですが、庭はほぼなく、自宅兼仕事場なのでほとんどの部屋は犬の侵入禁止区域になっており、愛犬が入れるスペースは、広めリビング1DKに毛が生えた程度の広さです。
そのことを踏まえて、「隣人トラブルにならないか~想定できる問題点~」と、この間取りの狭さで「犬が満足できるのか」という2点でそれぞれ結論を考察してみました。
隣人トラブルにならないか~想定できる問題点~
結論から言えば、「けっこう厳しい」となりそうです。しかし、「住居は一階であること」、「吠えない・興奮しにくい犬種であること」、「左右の隣人が犬好きで理解があること」「(一人暮らしの場合)なるべく定刻で早めに帰宅でき、出張がないこと」をクリアできれば、可能性はゼロではないとも言えます。
実際、飼ってらっしゃる方は多いですよね。しかし、基本的なしつけは大前提です。
どういった問題が考えられるでしょうか。性格もあるので飼ってみないとわからない面もありますが、下記にあげてみます。
どんな犬種でも、落ち着くまでの1~2年間は地獄
地獄とは言いすぎかもしれませんが、犬を室内で飼ったことがない方は、犬のしつけをかなり軽く考えがちです。私がそうでした。
「犬は利口だ」「飼い主に忠実だ」「犬は家ではなく人になつく」等々、このような情報から、犬は頭がいいから、しつけはネコよりも簡単だ、一度しつけを覚えさせれば、失敗することはないだろう、とこのように想像していらっしゃらないでしょうか。
とんでもない!私はネコも2匹飼ったことがあります。トイレのしつけを例に挙げれば、犬に比べりゃ100倍は簡単でした。また、ネコは自由気ままで自立心が強く、人間のルールに合わせる必要はないということを、ネコも人間も承知で生活しますね。
しかし、犬はそうはいきません。犬の性格は人間に近く、人間を家族として必要としていますから、一緒に生活していくためには、どうしても人間サイドに従ってもらわなければ一緒には暮らせません。
人間に性格が近いことは、犬を飼う醍醐味でもあるのですが、実際のしつけは本当に大変です。確かに、トレーニングをしていても頭はいいと感じます。
では飼い主の望み通りにやってくれるかといったら、それはまた違うのです。なぜだか理由がわからない。言葉も通じないし…、人間の幼児と一緒です。
私の感覚だと2歳児くらい?
特にトイレのしつけ、散歩(飼い主に並んで歩く)のしつけなどは、完璧に覚えるまで軽く数か月はかかります。反抗期もあります。
1年たってやっと落ち着いてきたかと思いきや、また半年後に二度目の反抗期というやっかいなものがあり、またそれで苦しみます。その間は、家は排泄物だらけ、散歩に行けば攻撃的になるなど、毎日がキツイ状況になります。(でも二度目は長くないです)
これが一戸建てであれば、多少わがままちゃんでも近隣に迷惑をかけることはないかもしれませんが、マンションやアパートでは基本的なしつけに妥協は許されません。
もちろん、わんちゃんによっては、全てのしつけが苦労せずにできたというケースもあるでしょう。しかし、それは非常にラッキーなこと。
飼い主さんがビギナーであれば、犬が心身共に大人になる2年間くらいまでは、まず一度は育犬ノイローゼになるだろうことを覚悟しておきましょう。
苦労した後は愛犬と二人、バラ色の天国が待っているのですが…、その後もまあ、ちょこちょこあります。
鳴き声問題
マンションやアパートで犬を飼うには、一番の問題点です。犬種選びは重要です。間違ってもペットショップで運命の出会いを感じたからといって、衝動的に連れ帰ることがありませんように…。
犬は古くから人間と共に暮らしてきましたが、その仕事も犬種の本能を生かし、さらに伸ばすようにしつけられてきました。
例えば、獲物を追い詰めた時に吠えて飼い主に知らせるハウンドという種類がいます。また、番犬用として育てられた犬種は攻撃的な部分があり、威嚇吠えしやすいです。
こういった犬種を選んでしまって、吠えないしつけをしたところでまず素人は無理ですし、本能をおさえられる犬も可哀そうです。
私もシェパードを飼うのが
夢でしたが…到底ムリ…
また、ペットとして愛現用に改良された犬種の中には、その用途ゆえに飼い主に従うよりも、わがままお姫様ちゃんになりやすい子もいて、要求吠え・無駄吠えしやすいということがあります。
こういった種類の子はマンションやアパートでは難しいでしょう。「吠えずらい犬種」を事前によく調べておきましょう。
うちのゴールデンでいえば、子犬期こそ「ワン!(要求吠え)」はありましたが、もともと吠えしずらい犬種のせいか、3回ほどビシッと叱って以後、全く声を出さなくなりました。
他のゴールデンをみると、結構要求吠えをしている子もいるので、子犬期のしつけは非常に大事だと感じます。
しかし一匹で不安なことがあった場合、ピーピー、キュンキュン、まれに遠吠え(続いても1~2回程度)はあります。子犬期で留守番に慣れるまでは、結構遠吠えしていましたね。
ゥおお~んのような遠吠えは(人間には)聞こえづらく、ワン!やキャン!は遠くまでよく響き、ストレスを感じやすいです。
大型犬のヴォン!は地響きの感じですよね…
ちなみにうちは、お隣の敷地と1mも離れていない環境です。遠吠えが気になっていたので謝罪に行ったのですが、一度も聞こたことないとおっしゃっていました。
ただ、犬好きでご自身も飼っていらっしゃるので、盛ってくれた可能性もありますが。また、うちは生活圏が二階で、お隣は一階ですから、それも大きいでしょう。
防音対策としても、例えば防音マットをひく、防音カーテンや防音テープを設置するなどの対策もありますが、やはり限度があります。左右隣人の方が昼間は外出している、相当犬に対して理解があるなどでなければ、まず迷惑をかけることでしょう。
可能性としては、犬種選びを間違えず、要求・無駄吠えのしつけがうまくいき、誰かご家族が常に犬と一緒にいれる、という状態であれば、ハードルは低くなります。
一人が怖いのよ
でも慣れてくんないと…私どこにも行けん
※防音マットについて注意点です。しつけ中は、確実に排泄物で汚されますので、掃除しにくい素材や、床一面に敷くようなものに張り切って高いものを買ってしまうと、泣くはめになります。
私は、はじめ防音効果に優れるパズルマットを敷いていました。クッション性もあるので、愛犬の関節にも優しいのです。
しかし、汚れた箇所だけ新品に取り換えていましたが、毎日数回やられるので、コスパがかなり悪かったです。パズルマット同士の間からもおしっこが下に流れていって、ひどい時には一回で5~6枚ゴミです。
うちは一戸建てなので、結局フローリングのみにしましたが、マンション等の方は、防音・クッション性のあるものの上に、防水性に優れたマットやシートをひくことを一提案としておすすめします。
(ただ、端っこでやられると、そこから流れてしみ込んでいく恐れあり。私はやられそうな端っこは防水シートの遊びを多くとって、壁に沿って囲いをつけるよう設置しました。ちょっと見栄え悪いですが、2年間我慢しました。下図参照)
物音問題
これも防音グッズである程度解消できるかもしれませんが、やはり一階に住むのでなければ、下の階の方はストレスになります。子犬期はとにかく興奮して走り回ります。特に中~大型犬であれば人間の子供なみです。(2~3歳くらいになれば、かなり落ち着きます。)
犬種にもよるでしょうが、うちのゴールデンは成犬になって落ち着いてからは家の中で走りまわることはまずないです。留守番していて、飼い主の帰宅時に興奮してドタドタ早歩き回る程度です。
しかし、飼い主の方で“興奮させない”意識を持つことが重要で、逆に興奮させようと思えば、今すぐにでも走り回るようにコントロールできます。
ちなみに、直下の部屋では走り回る音は聞こえますが、直下から一つずれた部屋ですと、ほぼ聞こえません。
雷などで暴れまわっている時があるのですが、物をひっぱったり、倒したりする音は部屋がずれていても聞こえることがありますが、犬自体の音は直下でない限り、ほぼ聞こえてきません。
もちろん、建物の構造や材質の関係もあるとは思いますが
ただ、そんな時は大抵仕事で動き回っているので、私が聞こえづらいのかもしれません。もし下の階の方が一人で安静にしていたら、物音も更に大きく聞こえるでしょう。
私は小型犬を飼ったことがありませんので適当なことは言えないのですが。大型犬より興奮しやすく走り回りやすいイメージがあります。
しかし、騒音ということに関してうちの大型犬から考察すると、防音マットをひき、さらにパズルマットなどの分厚いクッション性のあるマットをひけば、大分音はおさえられると感じます。一階であれば、まずクリアできる可能性が高いと考えます。
注意点は、床にマットをひかずフローリングの場合。爪切りをサボると、足音は聞こえませんが、「コツコツ」といった爪音は結構します。
また、大型犬に限るのですが、犬が寝場所を変えて、身体を床に横たえる時。「ドタッ」という音ははっきり聞こえます。(いずれも直下の部屋)
(コツコツ)お爪があたるぅ
あーまた爪切りきたかぁ(苦手)
抜け毛問題
これは結構危険です。何と言っても洗濯もの干し。毛布などの犬専用のものは外には干せません。人間のものも、洗濯前に相当コロコロをかけないと、ベランダ干しは危険です。
うっかりベランダで、ほこり出しや形を整えるためにパタパタ行為をしたもんなら、風に乗って確実にお隣以上まで飛んでいきます。近隣でも洗濯干していたら、そのものに付着します。
外干しは危険、特に愛犬のものは中干しになるとの覚悟が必要です。
また、長毛種などは、一回通っただけでもその場所に毛が落ちます。共用の廊下やエレベーター、階段などでは確実に落ちています。常に入念なチェックが必要です。毎日のブラッシングや定期的なシャンプーも怠れません。
また、アパートやマンションでは、シャンプー時に抜け毛対策が必須です。目の細かいヘアキャッチャーなどを利用して、排水溝トラブルにならないようにしましょう。
人嫌い・犬嫌い問題
他人との関わりが近いアパートやマンションでは、人慣れしていることがとても重要になってきます。性格もありますが、子犬期の社会勉強が要です。家族、親戚、友人、知人全てに触れてもらって、幼少期から「人間は怖くない」「人間は可愛がってくれる」ということを認識してもらうことが大事です。
また、散歩は人通りが多い所に行く、人が沢山いる行楽地やイベントに連れて行ってみるなど、あらゆることを経験させましょう。
うちの犬でいえば、人間は好きなのですが、犬嫌いに育ってしまいました。迎えた時期が4ヶ月以上で、ずっと売れずにペットショップにいたのと、散歩デビュー後すぐ連続して他に犬に攻撃されたことが大きいかな、と思っています。
しかし私の対処も悪かったのでしょう。何度か飼い主さんにお願いして、他のわんちゃんに慣れさせようとトライしましたが、ちょっと険悪な雰囲気になるので、途中であきらめてしまいました。
プロに頼めば治ったのかな…
ドッグランなども考えましたが、他の子を傷つけたらと考えると怖くて連れていけず、本人が苦手であるなら、無理にしつけ教室に連れて行くほど重要なことなのか?と考え、そのままになってしまったのです。もっと成長すればおさまるかもしれないという安易な考えもありました。
6歳の今でこそ、多少落ち着いた感はありますが、距離が近ければ他の犬はほぼNGです。ネコもダメです。これだけはちょっと失敗したかな、と思っている点です。ですからうちの犬は、ペット可のマンションなどには恐ろしくて入れません。
元々の性格もあるかと思いますが、子犬期で自我があまり発達していないうちに、あらゆる経験をさせておくことは、飼い主さんと愛犬の一生を左右するといっても言い過ぎではないと感じます。
さて次は、「マンションやアパートの広さで犬が満足できるのか?」といった疑問をうちのサン君を例にとって考察してみようと思います。
犬が満足できるのか
次は、犬側が満足できるのか?という観点で考察してみます。特に大型犬などは、広い家でないとストレスがたまるのでは?庭もあった方がいいのでは?こう疑問に思う方がいらっしゃるでしょう。
サンを例に考察してみた私の結論は、「全然大丈夫です」。しかし、これは毎日外でストレス発散できるならばという前提の上です。
(※シェパードやボーダーコリーなどの特に運動好きな犬種、また超大型犬などに関してはごめんなさい、不明です)
まず、家内の犬の居住スペースから考察していきます。
間取りの広さはそれほど重要ではない
下記の図をご覧ください。赤色で塗っているところはサンが侵入できない場所です。うちは自営で、一階がほぼ仕事場で生活圏は二階です。
二階もほぼフリーにはさせず、(抜け毛、子犬期の破壊防止、一階の仕事場へ騒音防止の理由)サンが入れるところは日中にいるダイニングキッチンが主です。
ベランダも禁止、キッチン部分もゲートを置いて侵入禁止にしています。
OK場所は、ダイニングの約18畳、階段、廊下、夜の寝場所の私の寝室のみ。それも入口部分しか許していません。他は月1で許されるバスルームくらいです。庭もねこの額で、愛犬が遊ぶスペースなしです。
犬を飼うのなら、大体の部屋はフリーで自由にさせてあげないと、と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。しかも、はじめの段階でしっかり侵入禁止区域を教えれば、絶対にその後は入りません。
夜だけ侵入を許している私の寝室にしたって、サークルで軽く囲っているにしても、自分の寝場所の約半畳以上に侵入することは絶対にありません。(えらい!けなげ!…慣れない場所に入るのは不安感もあるようですね)
マンション・アパートにしても、公共の階段・廊下もありますよね。6畳の1DKでも、小型犬であれば、広さ問題だけでいうなら、飼うのに問題はないと言えそうです。
大型犬であれば、3歳以上になって多少落ち着いてくれば良いかもしれませんが、まだ若くて元気はつらつだとちょっと狭いです。大きい家具をあまり置かないとして、最低10畳は欲しいところです。
ゴールデンは家の中ではほとんど穏やかにごろごろしているのですが、一日に数回は興奮して速足でドタドタ歩きまわる時があります。すぐ終わりますけれど。ほぼ以下のような状況下です。
・飼い主が帰宅したとき
・来客時
・チャイム(ドアベル)が鳴った時
・散歩に行く前/帰ってきた直後(楽しかった興奮冷めやらぬ)
・雷など恐怖の事象があったとき
興奮を最小限にとどめるには、飼い主さんの冷静さが大事です
うちは、リビングにセミシングルの人間用ベットマットレスを置いています。夜は大体、犬と人間の全家族がベット上でだらだらです。広い家にこの狭いベッドで、どんだけ人犬密度高いのよ…と二ヤリ。とにかく、犬は家内でリラックス中はほぼ動きませんね。
間取りの問題は以上といたしまして、注意点があります。居住スペースが狭いのは犬にとってまず問題はないだろう、しかしそれは他におさえるべき絶対的重要ポイントある点です。
それは、「飼い主との信頼関係がしっかりしている」「犬に日常的なストレスがない」「散歩の満足度が高い」こと。これが足りなければ、問題行動を起こしたり暴れたりと、狭い間取りではお互いにとって不自由になる可能性があります。以下に述べます。
重要点1:しつけをしっかり行って飼い主との信頼関係を築けるか
ご近所に迷惑をかけないためにも、基本的なきつけは非常に大事であり、飼い主さんの義務ともいえます。しつけをすることで、人間と一緒に暮らすためのルールを覚えてもらわなければなりません。
田舎の広大な敷地で飼うのであれば、正直完璧なしつけはそこまで要求されないでしょう。しかし、マンションやアパートでは、無駄吠え・要求吠えはしない、噛み癖をつけない、公共の場で好き勝手に行動しない、等のしつけは必須項目になります。
しつけは、飼い主との関係を明確にさせるためにも有効です。現代では、「犬は家族同然」、「上下関係は作らない」などと言われますが、「飼い主のコマンドが出た時は自分の欲望よりも飼い主優先できる」という下地ありきです。
この関係を築けないと、わがままで興奮しやすい子になってしまい、隣人に迷惑をかける原因にもなります。また、犬側でも、飼い主が頼りなく安全地帯になってくれないとすれば、自分がリーダーになってしっかりせねばという重圧が肩にかかり、ストレスがたまるといいます。
しかし、前述したようにしつけは想像以上に手こずります。私も偉そうに語っているわりに、散歩のしつけ(飼い主と並んで歩く)などはいまいち完璧とはいえず、6歳になった今でもしつけ中のようなものです。
結果は100%できなくても、愛犬のため・隣人の迷惑とならないために、しっかりとしつけを行うという確固たる決意とできる限りの努力は大事だと思っています。
しつけは頑張りすぎず、でも妥協せずぅゥ~これが難しい‥
重要点2:ストレスフリーに努められるか
いくら飼い主との信頼関係がしっかりしていても、ストレス要因が他にある場合はこれも取り除いてあげなければなりません。犬の主なストレス要因は以下のようなものが多いです。
・散歩が十分でない
・食事が十分でない
・睡眠時間が十分でない
・寝場所や排泄場所に不満がある
・周囲環境(工事中など)にストレス
・不快な天気(寒暖、苦手な雷など)が続いている
・飼い主が構ってくれない/飼い主の意識が他に向いている
・飼い主が不機嫌/体調不良
・本人が体調不良
・その他不満を飼い主がわかってくれない
あれだよ原因は…
も~!言葉が通じないもどかしさ!
犬も人間と同じで、全くストレスがない、というわんちゃんはいないのではと思います。しかし、あったとしても「散歩楽しかった」「ご飯で満足」「飼い主好きだからいいや」といったことでその日のうちに解消できるストレスならばいいのです。
日々連続して続いているストレス要因があった場合は、放置すると更に悪化し、問題行動を起こすことがあります。言葉は通じませんが、犬は本当に人間並みにデリケートです。あらゆる原因を探ってみて解明に努めましょう。
次は、私が感じる愛犬の一番のストレス要因であると同時に、一番のストレス解消法でもある「散歩」の重要性について述べたいと思います。
重要点3:散歩の満足度は高いか
「散歩の満足度は高いか」がストレス問題の一番の要であると感じます。足りないとストレスがたまる原因になり、またストレスため込み時には良いストレス解消法になります。
散歩嫌いの子もいるので、一概に「散歩が重要」とも言えませんが、やはり生き物にとって運動・遊びは基本でしょう。もとは自然界で走り回っていた動物であれば、一日中狭い家の中にいてストレスがたまらないわけはありません。
人間だって外に出れなければ、ストレスでいずれ病気になります。毎日散歩が充実していれば、うまくストレスを発散できるでしょう。
毎日密接に接していれば、散歩が不十分で愛犬にストレス有りの時、すぐわかるようになります。サンも場合も、ふてくされた感じになるか、くら~くなるんですよね。逆に日々満足していると、目が垂れ下がった穏やかな表情になり、コミュニケーションも増えます。
犬って、本当に表情豊かなので、すぐわかりますよ
では散歩量はどれくらいか。散歩の内容はどんな感じか。大きさや犬種によって大分異なりますが、サンでいうと、「ゴールデンは運動が大好きだから毎日2回、最低一時間ずつ。歩くだけでなく運動もたくさん取り入れましょう。」とよく言われるのです。
しかし、確かに運動大好きですが、すぐに疲れます。ちょっとでも私の判断が遅くなると(遊ばせすぎると)、帰り道はゼーゼーし、足も引きづるときがあります。(すぐ回復しますけれど)
大型犬は心臓に負担がかかりやすく、関節も傷めやすいので、「一日2回、どちらも一時間以上運動たっぷり」説は個人差があると感じます。
足りないよりもやりすぎる方が身体的・寿命的には怖いです。まだ気づかない先天的な疾患もあるかもしれません。
色んな前情報をうのみにせず、その子にとってのベストな散歩を考察してみることを強くおすすめします。
運動は特に、腹八分目が大事
よね
楽しかったけど、すげ疲れた
うちでは、朝は近所一回りゆっくり歩いて15~20分程度、夕はボール投げなどを取り入れつつ1時間という感じです。
ですから、彼もそのライフスタイルを理解しており、夕方をメインに散歩を張り切っている感じです。
これで今までストレスがたまっていると思ったことはありません。散歩のご飯後10分くらいは、興奮冷めやらぬといった感じでちょい元気ですが、その後すぐパッタリ寝ています。(散歩後にお昼寝、というのは散歩が充分満足量であったという指標になるそうです)
脳に刺激を与え、活性化させるという点で、数種類のメイン散歩コースを持っておくことが効果的です。うちではロングコース6ヵ所、ショートコース3か所です。そして、たまにまた新しいコースを発見して冒険してみる。
遊び方もボール投げ、サッカー、フリスビー、追いかけっこ、宝探し、坂を上らせるなどの色んな経験をさせてみること。
犬種や性格によっては、運動よりもにおい嗅ぎが好きな子もいるでしょう。色んな所で色んな遊びをさせてみて、本人のお気に入りを模索してみましょう。
いつもの公園で運動も好きだけど、毎日だと飽きるね。
行ったことのないロング散歩に行きたくなったり。
そして、散歩に行けなかった場合。サンは大雨などで散歩不十分の日が2日以上続くと、ストレスがたまってきます。
ですから、散歩が十分でない日は、家の中で彼の気がすむまで、ず~と遊んでやる、マッサージして王様にしてやる、コング(彼の好きなおもちゃ)をやるなど、散歩以上に時間を割くこともあります。
様々な工夫をして、毎日「穏やかなお顔」をキープしてもらえるよう、ストレスを解消させましょう。
「万が一」に助けてくれる環境があるか
最後に、一つ。これはマンションやアパートに限ることではないのですが…。犬を飼うにあたって、犬やしつけの書籍を読み漁り、ネット狂いとなり、イメトレもしっかり行って、よしいつでも来い!…と張り切っていたのに。思った以上にしつけがうまくいかない…。
やっぱ理想通りにはいかぬ
飼い主さんもビギナーですからどこか肩が張っていたりして、真面目過ぎるほど懸命に向き合われることでしょう。私もその一人です。特にトイレのしつけなどは想像の数倍時間がかかり、一時育犬ノイローゼにかかるという事態になりました。
飼い主側が焦っているだけであり時間が解決してくれる、ということも多いのですけれど、トイレのしつけであれば家内の問題ですから隣人に迷惑をかけることはまずありません。
しかしこれが無駄吠えや噛み癖などの場合は大変です。飼い主さんが一緒にいる場合はいいけれど、留守の時に迷惑をかけてしまっているとしたら…。
万が一の場合に、ご実家などの預けられる場所があれば一つの安心材料に。また考えておくべきなのは、ご自身のしつけに限界を感じた時に、しつけ教室に通わせられる経済力と時間的余裕です。
縁があったわんちゃんですから、確固たる責任を持って自分で育ててあげたいですが、万が一、心身共に追い詰められてお互いに不幸にならない前に、プロへの相談を念頭に置いておくことをおすすめいたします。
愛犬の幸せのために、飼い主さんの心の安定を保ちたい
まとめ
ネコやうさぎに比べると、犬はちょっとハードルが高く感じますね。マンションやアパートでなくとも、ご近所の迷惑うんぬんには、やはり相当気を使うものです。うちは一戸建てですが、お隣とのスペースは数十センチの住宅地です。
はじめのごあいさつはもちろん、子犬期でしつけ途中は週に一回は「大丈夫ですか?ご迷惑になっていませんか」と謝罪に行っておりました。
ラッキーなことには、どちらのお隣さんも犬飼いの経験者で犬好きであり、優しい方なのでトラブルになったことはありません。が、実際私が気づいてないだけで、実はご近所に迷惑をかけてしまっているかもしれません。
私の留守中に鳴き声を出しているのかもわかりませんし、ご近所の散歩時に嫌な思いをされている方がいるかも。
ですから、親バカ目線ではまずまず合格ラインに育ったかなと感じている今日でも、「初心を忘れず」を念頭において、以下のことを意識しています。
定期的に、第三者の目線で愛犬と自分の行動の見直しをすること。ご近所の方に対しては常に謙虚な気持ちでご迷惑がないか、お伺いすること。小さな失態でもあれば、即謝りに行くこと。
頼むからお隣さんの前だけでも愛想よくしてくれ~
(気分の問題もあるんだい!)
ニュースで犬のご近所トラブルにまつわる悲惨な事件などを見ると、尚更です。飼ってしまえば十何年の犬生活が始まります。飼うことに見逃せない問題や不安があるのなら、現実逃避をせず、悲しいけれど、諦める決断をした方が幸せかもしれません。飼う時は今ではなく、また数年後に訪れるとも限りませんから…。
最後に、余談を失礼します。大型犬はマンションやアパートで許可が出るのか?という疑問。私は東北住みですが、数年前に「都会に移住しよう!」と思い立って、神奈川を中心に探し回りました。自宅で本業もしたいので、メインは中古一戸建てで探したのですが。
結果は、やはり難しい…でも意外に全くないわけではないもんだ!大家さんや不動産業者の方と仲良くなっての交渉次第で、結構受け入れて下さるところってあるものです。
あの調子でいけば、マンションやアパートも可能性は0ではなさそうです。びっくりしました。(結局コロナであきらめたのですが。)
犬も人も、気持ちに余裕のある環境で暮らしたい!