犬をどこに寝せるのがベスト?夜に犬も飼い主も安心して寝れる場所とは。

犬の寝る場所
雷の夜マンガ

犬にとって睡眠は人間同様、いや、犬の寿命・身体構造のシンプルさ・本能を考えると人間以上に大事かもしれません。自然の中で生きる動物は、「睡眠でしっかりエネルギーを確保しないと命の危険に直結する」と言われますよね。

家族として人間のテリトリーに迎えられた現代の犬は、それほど切迫してはいないでしょうが、うちのサン(ゴールデンレトリーバー♂)を見ていると、まあ、敏感なこと。

今寝ていたと思ったら、ちょっと物音がする度に真っ赤なお目目を開けて、状況確認。いちいち疲れないか?と突っ込みたくなるほどです。

昼は一人ですからどうしようもないものの、せめて夜だけは、ゆっくり安心して寝られる環境を整えてあげたいものですね。

犬をどこに寝せるか。私もサンを迎える前に色々調べました。飼い主の気配が感じられ、狭く、暗く、雑音がなく、温度差がなく…等等。確かにその通りです。しかし、もう一つ加えたいと思います。

それは、「犬の希望と飼い主の要望が折り合った場所」ということ。ちょっと曖昧ですが、やはり犬も人間も環境も、多種多様。ここという100%の答えはないからです。私とサンの場合は、「私の寝室の入り口にケージを置いて寝せる」に落ち着きました。

今回は、私がなぜ「犬の希望と飼い主の要望が折り合った場所がベスト」ということをお伝えしたいのか、そこに至るまでの奮闘記を交えてお話したいと思います。今悩まれている方の解決の一助になれば幸いです。

また何時に寝せる電気は消す冷暖房は?はじめての室内犬であれば、色々悩んでしまいますよね。その辺りも実際のサン君の経験からお話したいと思います。

ひろ・サン

長文になりますので目次から
どうぞ

目次

夜に犬を寝せる場所はどこがいい?

犬の希望と飼い主の要望が折り合った場所に設置を

私とサンの寝室

夜、犬が安心して寝られる場所はどこであるか?私の答えは、「犬が安心して寝られる場所」です。だからそれを聞いてんじゃん!いや、そうなのです。

しかし、犬の性格や好みも様々。再度当たり前のことを言うようですが、そのわんちゃんにとって、どこが一番リラックスできるのかは、わんちゃんそれぞれによって違います。

うちのサンを例にとると、サンは、「軽度分離不安症(飼い主がいないと不安で問題行動を起こす)」の「雷恐怖症」です。ですから、彼が一番望んだのは、「人間がそばにいるところならどこでもいい」でした。

元々、犬は群れで暮らす動物ですから、常に飼い主の気配が感じられる方が安心という場合が多いでしょう。

しかし、サンのようにさみしがり屋でなく、ちゃんと自立しているわんちゃんであれば、人間と一緒の部屋よりも一匹の方がゆっくり寝れる、ということもあるかもしれません。

飼い主の睡眠時間が遅かったり、夜間に仕事をしたり、電気を暗くしては寝れない体質であったりという場合などはその可能性もあります。

実際、知り合いのゴールデンの子は♀ということもあってか、とってもクール。普段からもめったに甘えたりしてこない子で、しっかり者。

夜もケージではないが、一人自由にリビングで寝ているわんちゃんです。それで問題行動も全くないとのこと。一人の方がのびのびと寝れるのでしょうかね。

そして次に大事なのが、飼い主サイドの要望。うまい具合に、犬の希望と完璧に一致するというわけにもいかない。

私はというと、日中は抜け毛との戦いですので、夜だけは完璧な清潔感に包まれて寝たいのです。また愛魚の大きい水槽があります。

ですから、それこそ魚ちゃんの安眠ためにも寝室には犬をいれたくない(ひどい)、夜間も抜け毛と一緒に寝るなんてとんでもない派なので、「寝る部屋は別々」というのは譲れない条件でした。

ひろ

愛犬と一緒に寝る人って多いと思うけど、毛布とかに相当、毛つかない?

サン

自分のことより、愛犬を愛する気持ちが上回るんでしょ!

うちではこのように、二人の希望が正反対なため、様々な奮闘がありました。結果、お互いに譲歩し合うという、「私の寝室の入り口にケージを置いて寝せている」に落ち着いています。

サンは私のそばで安心。でもケージに入って寝る、ここが彼の譲歩。私の譲歩は寝室の完全な清潔を諦めること。多少ケージに隔離しようが、飛んでくる抜け毛を防ぎようがないものですから。

(ちなみに、ケージは元々4枚の側面だったのですが、扉のついた一面はサン君に壊されました。

今は三面でコの字型に置き、ケージというよりは、もはやサークルになっています。上図参照のように、ドアを開ける時にジャマなのだけが欠点です)

サンを迎える前に考えていた場所は、「日中彼がいる居間で、一人でケージに寝てもらう」というものでした。

理由は、「ケージ内は事故などの危険リスクが少ない」「災害時にケージに長時間入っていられるように」「分離不安症にならないため」などを学んで納得したからです。

はじめのうちはうまくいっていたのですが、3年目を過ぎたあたりから様々な問題が引き起ってきました。それを下記でお話しします。

サン

あの日々を思い出すとトラウマが

ひろ

…。

「一人でケージで寝てもらいたい」私の失敗奮闘記

嫌がる愛犬を無理にケージに入れる飼い主

犬を迎えたら、トレーニングの一つとして、「ハウス(ケージに入ってもらう)」がありますよね。これは非常に大事なしつけだと思います。

いつどんな場面で“ある程度狭いところで我慢できる”ケースが必要になるかわかりません。犬嫌いなお客様が来たり、突然の災害が起こったり。

また、「犬自身は望まないが飼い主の指示は絶対」という譲歩と忍耐を学んでもらうことは、一緒に暮らすルールとして非常に大事です。そういった理由からも、ハウスのトレーニングは有効でした。

私はサンを迎えた初日から、ケージに鍵をかけて寝てもらいました。初日からそうするのはどうなのかと悩みましたが、「はじめが肝心」「ペットショップでも同じような状況であったからいける」「むしろ同じ状況がサンも安心だろう」というので、決行しました。はじめこそピーピー鳴いていましたが、割とすんなり寝てくれました。

サンは4か月でしたので、トイレは敢えて設置しませんでした。夜間2回ばかりケージ内でしていましたが、不潔さが嫌になったのでしょう、その後は一度もしませんでした。(ちょっとかわいそうな思いをさせましたが、ここは目論見どうりという感じです)

10時ころに「ハウス」の指示でケージに入れ、おやすみの挨拶→施錠→電気は全消し→私は寝室へ。これで3年間頑張ってくれました。

しかし3年を過ぎたあたりから、問題が徐々に発生。

  • 真夏に暑くてパニック
  • 地震でパニック
  • 雷でとどめ
サンおびえるセリフ

まず一つめ。真夏に暑い思いをさせてしまったことです。大体は25℃くらいにして、ケージ前に扇風機を首回しで設置していたのですが、ある真夏日にエアコンが十分に発揮されなかったのか、犬にとっては暑くて辛い夜を迎えさせてしまいました。

サン(ゴールデンレトリーバー)は暑さが大の苦手。それからケージに閉じ込められるのが恐怖になってきたようです。「ハウス」の指示でも、最終的には入るが、明らかに嫌がるようになりました。

そして二つ目。震度4くらいの地震です。地震の時にいつも観察するのですが、サンは地震自体に恐怖はないようです。

それよりも、夜間一人きりになってから起こった地震でびっくりしているところに、更にパニックになった飼い主が登場するという、サンにとって「イレギュラー」な事態が更に興奮材料となったようです。

ひろ

やばい…やばやば☆§ΘΣ

また、その時にはじめて夜間ケージから出しましたので、「出してもらえることあるんだ」と覚え、その夜を境に、一匹にされるのを更にしぶるようになりました。

このあたりで私もサンの気持ちをちゃんと考えてあげれば良かったのですが、3年近くもゲージに寝れていたので、「ここで負けてはならぬ」とかたくなでありました。そして悲しいかな、まだ、「ハウス指示」は有効でした。

そして最後の夜間の。これが決定的にダメでした。この時から、脱走を図るようになったのです。ケージで一番強度が弱いところは、扉です。

ここを力任せにこじ開け、(スチール製ですよ)扉をひしゃげて出ていました。朝に気づいてびっくりしましたが、とりあえずケージを修復してその日もゲージに寝せました。

ケージから脱走した愛犬

一度脱走してからは、私とサンとの戦いになりました。ケージには嫌々ながらちゃんと入るのですが、何度も鍵や扉を壊して脱走しました。(毎日ではないのですが)

その都度、南京錠を買ってきたり、太いワイヤーで扉を補強したりととにかくケージで寝せることにかたくなになっていました。

考えれば、スチール製の扉をひしゃげるわけですから、今まで怪我しないのか幸運だったのです。そこに気づいていながら、私も本当に頑固で、今から思えばちょっと異常なくらい「絶対ケージで」と周りが見えなくなっていました。

私は今まで3年も寝れたんだから、と譲らない。サンは一度自由の身を味わってしまえば、元の牢獄に戻るわけがない。

当時は「ここで許したら負ける」「今までのパターンを変えるのが怖い」「どんどんわがままになったらどうする」というかたくなな思いで、譲歩しませんでした。

サン

毎夜の脱走劇で夜は不眠状態

ひろ

もう諦めた方がいいのはわかってんだけど!何か後にひけない~

また、もう一つの理由として、サンは当時、日中でも一人でパニックになると「トイレを大幅にはみ出して失敗→トイレ下までおしっこが大量→飼い主大掃除」というパターンを踏んでいました。

せめてケージから解放させてあげようか、とも思ったのですが、自由にトイレに行ける状況になると、失敗するのがわかりきっていました。(ケージ内だとトイレがないからを我慢できる)

朝起きて、一発目の仕事がトイレ大掃除、というのが嫌だったのです。ですから、新たに対策を立てました。やはりケージに入れるのですが、私は廊下で寝て、サンが脱走する気配を感じたら廊下から叱って(私の姿は見せない)諦めさせる、というのを1か月ほどやっていました。

その後、それでも脱走したサンの鼻に血がついていたの発見し、私もやっと目が覚めてついにケージ中止をしました。そして居間で一人で自由に寝せてみましたが、案の定、毎日トイレ失敗といたずら発生。

また、夜間広い居間で自由なので、ちゃんと寝ていないようでした。やはり、狭いケージ内で「寝るしかすることない」というのは、メリットが大きいかなと思っています。

特にデリケートなわんちゃんは、日中は神経が張っていることが多いので、夜はちゃんと睡眠時間を確保して欲しいですよね。

ひろ

トイレ大掃除からはじまる朝
ヤダ

そして、今に至ります。「サンを私の寝室で寝せる」。しかし、「寝室が毛だらけになるのは嫌なのと、大きい水槽があるので自由にはさせず、ケージで寝てもらう」ことだけは我慢してもらって。

やっとサンは安住の地を得たわけです。その夜から、本当に安心しきってすんなり寝るサンを見ていると、なぜ早くこうしてあげられなかったのだろうと…。

恐怖の夜を過ごさせてしまった日々は取り返せませんが、「しつけなんかより、サンの気持ちが第一」と改めて痛感しました。

今でこそ客観的にみるとひどい飼い主だったなあ、と胸が痛くなりますが、当時は「しつけは完璧にせねばならん、飼い主が負けるとわがままになって問題行動を起こすかも」、という極端なイメージが頭からアウトプットできませんでした。

サンが大型犬であるというのと、絶対に家族や他人に迷惑はかけられない、というのとで、室内犬もしつけも初めてだった私はかなり肩に力が入っていたのです。

ケージの引っ越しマンガ

「ケージで一人寝させる」は正解なのか?

私は、絶対ケージ一人寝でしつけねば、と変に肩が入っていました。しかし、ずっとサンの行動を見てきて、果たしてこれは正しかったのか?ケージで寝せるメリットとして、よくあげられる以下のポイントから考察してみます。

  1. 犬は元々狭くて暗い所が好き=ケージが巣穴っぽくて良い
  2. 就寝時間のメリハリがしっかりつけれる=健康に結びつく
  3. 災害・緊急時にケージ内だと安心
  4. 分離不安症の予防になる=自立心を養える
  5. わがままな犬にさせないために有効
疑問に思う飼い主の吹き出し

まずは①の「犬は狭くて暗い場所が好き」という点について。これは確かにそうだと思います。うちではケージの他に更に狭くて巣穴っぽいクレートを置いているのですが、何か怖いことがあったとき、また一人で落ち着きたいとき一定時間そこに入り込んでいます。

だからといって、夜の長時間ケージで寝るのを彼ははじめから好みませんでした。でも、「ハウス」のしつけですんなり寝てくれていたので、3年間そうしていたのですが、「自ら喜んで」という感じではなかったです。言われるから多少しぶしぶ、といった感じでした。

もちろん、そうではないわんちゃんもいると思います。そのあたりはやはり性格や生活環境によって異なるでしょう。

ひろ

言うことを聞いてくれるから「それでいいや」と思っていました

そして②の、「就寝時間のメリハリがしっかりつく」という点について。これも確かにメリットです。オンとオフの時間帯がわかりやすい。それによって、もう朝まで「寝るしかない」時間帯なのね、と犬が諦めて、いたずらもすることなく、就寝に従事できる。

もし夜間自由にしているわんちゃんであれば、夜中も動き回ったり、いたずらをしたりしてリラックスできる時間が削られます。

人間同様、犬はもはや昼行性。睡眠とリラックスタイムを充分に取ることは、その後の健康状態にも大きく関わってくるでしょう。

ケージが犬にとって安心できるところであれば、本当に言うことはありません。多少物音がしても、「ここにいれば安全」と思ってくれていれば、必要以上にストレスを感じて起きる必要もないでしょうからね。

しかし、これも、あくまで「ケージ寝が好き」なわんちゃんにのみ言えること。サンに関して言えば、3年間の夜間ずーと、ストレスでしかなかった可能性もあります。恐ろしや。

続いて③の、「災害・緊急時にケージ内だと安心」という点。これは簡単に答えを出すのは難しい。いい場合と悪い場合があります。いい点は、例えばこんなシチュエーションが挙げられます

。大地震が発生して、人間と共に避難所に移動しなければいけない場合において。人ひしめき合っている中で犬を放し飼いにできない環境に置かれないとも限りません。

また、災害・緊急事態発生中に犬を見ておけない場合。他に子供さんやご年配の方をケアしなければならない時、パニックになった犬が飼い主にくっついていると危険です。“ちょっと待ってて”と声がけしながら一時的に入っていてくれると有難い。

色んなシチュエーションにおいて、ケージやクレートに慣れているわんちゃんであれば、どれだけ安心なことだろうと思います。しかしこれはケージで寝せる寝せないという以前に「ハウス」のトレーニングは必須項目だということは確認しておきましょう。

長時間、ケージ内で暴れずにいられること、大抵の場合は、飼い主がそばにいると思うので、一晩くらい暴れなければまず合格でしょう。それ以上、数日、数週間に渡って排泄以外は入れっぱなしとなると…相当訓練を受けてないと難しいと思うのでこれは除外します。

さて、このハウスが合格している状態として、改めて悪い点について考えてみます。災害・緊急時に犬がケージに入っていると安全であるか。これは私の経験で「かえって危険であった」ケースがありました。まずこれは、「災害や緊急事態が発生したまさにその時」においての場合です。

さて、いつものように、ケージに鍵をかけてサンにお休みして私は別の寝室へ。深夜、小規模の地震が発生しました。この時、そ~っとサンがいる居間の様子を廊下から窺って、どうやら暴れずに寝ているようなので、再度私も就寝。その数十分度、震度4強の長めの地震が発生しました。

私は2011年の大震災時に仙台に居住していたため、極度の地震恐怖症です。そして案の定プチパニックを起こしました。慌てているもので、変に無駄な行動をしたりしてサンのところに行くまでに時間がかかる。

そして「ハッ!サンが!」と気づくとと遅れて数十秒!やっと居間に行ったものの、これまた手が震えて鍵が開かない!揺れる揺れる!決して難しい鍵ではなかったのですが…。

ひろ

鍵にモタモタしてるうちに、更にヤバいのが来たら?と思うと怖いです

肝心のサンはというと、地震に関しては今のところ怖がっている気配はないです。「ん?なんか揺れてますね」という感じなので、飼い主さえしっかりしていればいい話なのですが。(他のわんちゃんってどうなんだろう)

今はサンと同じ部屋で寝ているので、サンの様子がすぐわかるし、鍵がどうのと無駄にパニックになることもありません。その点ではかえって一人でケージ寝させていなくて良かったといえます。

また、もし災害にびっくりしたわんちゃんが、思いもよらない行動を起こしたら?ということも考えられます。サンのように鍵のかかったケージから脱走しようとした場合などです。

サンは幸運にも、鼻先にちょび出血くらいでおさまりましたが、大けがにならないとも限りません。また大型犬であれば、暴れたことにより、鍵部分がひしゃげたりして扉が開かなくなるなんて可能性も。色々と冷静に考えたら恐ろしい話です。

ひろ

今じっくり考えると、一緒に寝ていいこと結構あります

次に④の「分離不安症の予防になる(自立心を養える)」点について。これも、わんちゃんの性格によると思うので、意見は分かれます。サンにおいては、かえって「分離不安を助長した」と感じています。

もともと軽い分離不安症だったので、「ぜひともケージ寝で自立してもらわにゃ」と信じ込み、3年間続けたのですが、その間に何度か夜間一人で怖い思いをさせてしまって、「一人が怖い」という思いをさらに強く植え付けてしまいました。

鬼のような飼い主

最後に⑤の「わがままな犬にさせないために有効」な点。これは確かに、ある程度有効であると思っています。大抵、犬をお迎えして、どこに寝せるかを迷う時期というのは、犬と飼い主との信頼関係が強固になっていません。

人間の生活に入ってもらう以上、やはり人間サイドがそのルールを決めリードする立場ですから、ある程度わんちゃんには我慢してもらって慣れてもらう必要があります。

極度の分離不安であるとか、虐待経験を持っているなどの大きな問題がないわんちゃんでもない限り、「ここで寝て欲しい」と飼い主サイドの要望をまず犬に理解して欲しい所です。(もちろん、犬にとって安全・安心な場所であることを考慮した上でですが。)

私の場合はやりすぎてしまって失敗したのですが、それでも初めに「ハウス」で一人で寝せる練習ができた点においては、今でもしつけのために良かったと感じます。

サンは4ヵ月で迎えた当初から、権勢本能が強く結構な攻撃をしてくる犬でした。日中は戦いでしたが、夜の「ハウス」だけは私がしっかりリーダーシップを取れていました。

そのあたりからサンも「この人の言うことを聞かないといけないのかな」と、少しずつ私の立場を理解してきたと感じています。

とはいえ、寝る場所は「犬にとって安心な場所」がベストですから、もしどうしてもケージ寝が苦痛なわんちゃんでしたら、それ以外のところで人間のリーダーシップを発揮できるよう意識すると良いと思います。

夜も自由、日中も自由、といった場合では、信頼関係が成り立つよりも先にわがままになって大事な「いざ」の時に言うことを聞かないわんちゃんになってしまいまいます。

何時に寝せるのがベスト?(何時間の睡眠が必要?)


いかにも眠そうな愛犬の写真
連続2:00am寝後の愛犬…おじい
ちゃんだよ。って、ごめんねえ。

成犬の睡眠時間は、1日最低12時間は必要だといわれます。サンを見ていると、「沢山動いて、沢山寝る」というしっかりとしたメリハリがあると元気で表情もキラキラとし、睡眠時間が崩れてくると、年よりじみてよれてきます。

サン君の場合

夜間の睡眠8時間

日中の睡眠=8時間中、2時間は起きていると予測して=6時間

1日の睡眠時間トータル約14時間

では、夜は何時に寝せるか。一人でケージに寝てもらっていた時は、22時~6時まで8時間寝せていました。そして、日中は一人でいる時間が約8時間。これでトータル16時間。

ただ、一人だと100%安心しきって寝ていられません。ちょっと物音→起きて状況確認→ついでにトイレ→その流れで遊び・いたずら→また寝る、とこういうループを何回かやっているでしょうから、その時間を除いて、1日のトータル14時間くらいはゴロゴロしているでしょうか。

ちなみに私が休みの日で、「今日は1日サンとだらけようデー」の時を考察してみると、朝散歩・朝ごはん終了の7時から、夜散歩の5時までトイレ以外の10時間寝っぱなしです。

加えてまた夜の睡眠時間を合わせると…1日18時間近くも寝ている計算になります。まあ、よく寝疲れしないねと感心します。

これはうちの場合を例にとってお話しました。日中に他のご家族がいたりして割とにぎやかな環境である場合などでは、日中の犬の睡眠時間が充実していないことも考えられます。夜は早めに寝せて8時間はゆっくりと取れれば最高でしょう。

ひろ

先に寝室に行って寝てくれりゃ
いんですけれどね

ちなみに睡眠時間が足りないと、犬がよれよれになってきます。目はすぐ赤くなり、毛質も全体的に元気がなく、痩せた印象になり、表情も年よりじみてきます。これはサン君がケージ寝から卒業し、私と一緒に寝るようになって発見しました。

私としてみれば、夜は多少仕事もしないといけませんし、「一人で寝たくないなら、多少妥協してくれにゃ」ということなのですが、今一番の問題点です。私の仕事が遅くなるとサンが寝不足になる…。

ですからせめて、サンの睡眠タイムを襲ってもみくちゃにする、という(犬が一番嫌がる)行動を多少抑える努力をしています。言い訳になりませんが。

ひろ

あっまたよれてる

サン

…イラッ

電気は消す?

結論から言うと、電気は消した方が良いと考えます。元々、犬は夜行性で巣穴で真っ暗な環境で寝ていました。人間と同じで、夜は暗くなってから就寝し、朝は太陽の光で体内活動を始める動物です。

暗いと不安になるわんちゃんがいないとも限りませんが、イザという時はネコと同じように夜目が聞く動物でもありますから、大抵の場合、真っ暗の方が睡眠の質を高めるでしょう。

また、人間と一緒に暮らすようになったとはいえ、犬には危険幸察知の本能がありますから、日中は緊張しやすく常にアンテナを立てています。

ですから、ほとんどの日中は眠りの浅いレム睡眠です。人間と一緒にいれる夜間は眠りの深いノンレム睡眠が多くなるので、夜間こそ完璧な睡眠に導いてあげたいものです。

これは、サンを見ていてもそう感じます。私は1時間近く本を読まないと寝れないたちです。もちろん一緒の部屋に寝るサンのために暗めの間接照明にして、サンの方には光がいかないように気をつかっているものの…

それでも照明時間が長くなってくると、サンがふか~いため息をついて、「まだですかあ~」と迷惑顔でジト~と見てきます。起き上がって毛布をガシガシやっています。寝返りも多く、いかにもレム睡眠という感じです。

すぐ暗くしてやると、寝返りの回数も少なく、深いノンレム睡眠に入っているようですから、やはり電気は消した方がいいなと思うわけです。

ちなみに、ケージに毛布などで覆って更に暗くしてやると良い説について。これは、うちのサンにはあてはまりませんでした。彼の場合は、周りの状況が見えた方が安心のようです。

冷暖房はどうする?

犬を寝せる時の冷房はどうするか、考える飼い主

暑さの苦手なサン(ゴールデンレトリーバー)を例にとってお話しますと、真夏は冷房もつけっぱなしです。日中は一人になるので25℃をキープしていますが、夜間は私と一緒なので、様子をみて26~27℃くらいに設定しています。

東北という地域性もあり、これでまず寝てくれています。エアコンの風は直接あたらないようにしています。

また、ケージが大き目なので、前に小さい扇風機を設置し、風がサンにあたるところと、あたらないところを作って首振りで回しています。観察していると、暑い時は風をあたりにいき、そうでないときはあたらずに寝ているので、この環境でずっと通しています。

ただ、扇風機の風は、暑い日でもずーっとあたっていることはまずないです。自然な風でないと、あまり好きではないようです。人間もあたりすぎると頭痛がしてきたりしますよね。やはり犬も同じなのかな、または本能でわかっているのかな。

サン

(風の質がちょっとね)

そして暖房。寝る前に暖房で15℃設定で温めています。暖房に関しては3時間で切れる→そのまま放置しており、夜間ずっとつけておくことはありません。部屋の床は厚めのクッションマットをひいています。サンのケージ内に更にクッションマットをひき、もこもこ長座布団と小さいクッションをいれています。

寒さに強いとはいえ、夜間や明け方に見てみると、真ん丸くドーナツになって寝ています。あまり過保護にもしたくないので様子を見ていますが、雪国ですから、もっと年を取ったら、湯たんぽや腹巻(心臓巻き)を考えようかなと思っています。

(余談ですが、湯たんぽの低温火傷、本当に危険です!私は自分が湯たんぽ愛用者ですが、毎年やるので、毛足長め・厚めのカバーで二枚グルグル巻きにしているのです。

それでも毎年欠かさず火傷しており、今年も2か月かかってやっと治ってきました。愛犬に使う際は、ぜひとも細心の注意を。湯たんぽとセットでついてくるペラペラカバーなんて、話になりません)

こんなわけで、サンは暑さ苦手・寒さ強い犬種ですから暑さケア重視ですが、これが寒さ苦手もわんちゃんであれば、真逆にまりますよね。寒い地域であれば、暖房は夜間中必須になるでしょう。

ところで、今午前1時過ぎ。さすがにサンがチラッとこちらを睨んできましたので、本日はそろそろ終わりたいと思います。

まとめ

さて、長々とここまで読んでくださった方、本当にありがとうございました。「夜間に犬をどこに寝せるか」のテーマでしたが、やはり私も教科書通り、犬は群れる動物なので、さみしがりやであり、しかし寝る時は干渉はされたくない動物と思うので、その辺を考慮した場所がいいというのが実際のところかなと思います。

ですから、「(できれば)飼い主と一緒の部屋で、ケージなりベッドなりを用意する」というのがベストかもしれません。しかし、それだと、飼い主は夜遅くまで仕事ができなかったり、部屋も毛だらけになったりと、人間サイドに不具合が生じることもあります。

そりゃ愛犬がNO.1ですが、やはり飼い主の睡眠もベストに持っていきたいですよね。それがさらなる明日への愛犬のお世話につながるんですから。

私はこういった理由から、まずはじめは飼い主の「ここで寝てね」という意志を通してみてもいいのじゃないかと思います。そのうえで、うちのサンのように、どうしても犬サイドでは無理であった、かえって危険であったなどの問題点が見られたら、お互いに妥協した場所を模索していくのが良いと思います。

「何度も寝床を変えると犬のため良くない」とか言われますが、飼い主も初心者。寝床の環境が良くなるであれば、何度変えようとも犬は全然寝てくれますよ。

お互い、何度も話し合って(?)模索してもいいと思います。飼い主さんにとっても、愛犬にとっても、健康のためにベストな場所を見つけられますよう。

ひろ・サン

3年間頑張って今は天国!!

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